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消化管間質腫瘍(GIST)の症状や転移、治療法について

医者 患者

この記事では、消化管粘膜下にできる腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)についてまとめています。内容は病気の概要と特徴、症状の現れ方、診断、治療法です。この病気のことを知りたい人はぜひ読んでみましょう。

消化管間質腫瘍(GIST)とは? 

消化管間質腫瘍(GIST)とは、食道や大腸など消化管の粘膜より下層の壁の中にできる腫瘍のことです。消化器系の癌といえば胃癌や大腸癌がありますが、消化管間質腫瘍はこれらの病気とは発生場所が異なり、症例数も少なくとても稀な腫瘍といわれています。

胃癌や大腸癌の場合、発生場所は粘膜表面ですが、消化管間質腫瘍はこれよりさらに下層領域の筋層に発生し、間葉系腫瘍とも呼ばれています。したがって、消化管間質腫瘍は胃癌や大腸癌とは別の病気であり、診断の仕方や治療方法も異なります。一方、GISTは病理組織診断の前に特定されないことも特徴的です。ではどこで診断されるかというと、手術や生検を行ったときに初めて正確に診断することができます。

またGISTは、発見された腫瘍の全てが悪性として進行するわけではありません。腫瘍によっては悪性に向かうものもありますが、その反対に良性に向かうものもあります。GISTのうち、治療対象は臨床的GISTですが、治療対象だからといって臨床的GISTの全てが悪性でないことも、この病気の特徴です。

臨床的GISTが悪性だった場合は治療が必要になりますが、その際の注意点は、専門医療機関を受診しなければならないことです。前述のように、GISTは症例数が少なく年間でも10万人あたり1人以下の稀な腫瘍なので、適切な治療を受けるためにはGISTの専門医療機関を受診しなければなりません。

消化管間質腫瘍の症状  

消化管間質腫瘍(GIST)では次のような症状があらわれます。

  • 食道:吐き気、胸痛、食べ物が飲み込みにくい
  • 胃:下血、吐血、貧血、腹痛、腹部の張り、悪心、食欲不振、体重減少、胃部不快感
  • 小腸・大腸:腹痛、腹部の張り、下血、貧血、腸閉塞、便が出にくい

下血や吐血は急性、貧血は慢性の消化管出血によるものが多く、同じ急性では消化管閉塞や急性腹症が起こる可能性もあります。また上記の症状に連動する形で、腹部膨満や嚥下困難、疲労を自覚する場合もあります。一方、GISTはそれ特有の症状がないため、症状からGISTと診断するのが難しい病気といえます。

またGISTは発症しても胃癌や大腸癌のように症状が表面化しにくく、仮に現れても軽微であることが多いので、病気の発見が遅れやすいのも特徴です。症状から正確に判断するにはGISTを専門とする識見が必要で、一般医療機関ではなく専門医療機関を受診する必要があります。

ともかくも、GISTの症状は他の病気でも見られるものばかりであり、特有の症状がないことが特徴といえるでしょう。

消化管間質腫瘍の治療法  

GISTの治療法で最も有効なものは、外科手術による腫瘍の切除だとされています。GISTの治療ではこれがまず第一の選択で、症状がなく腫瘍のサイズが小さい場合、すでに他の場所に転移している場合は、経過観察や薬物治療が行われます。

症状があまりでない場合の治療は、腫瘍の大きさが2cm以下で、腫瘍の増殖力がほとんどなく、内視鏡や消化管造影、CT、MRI、病理検査などの結果、GISTと確定診断できないときは、年1~2回の経過観察。一方、症状がなく、現時点では腫瘍の悪性度が低い場合でも、腫瘍の大きさが2~5cmなら手術がすすめられることもあります。

症状が自覚でき、腫瘍の大きさも5cm以上あって増殖力も強いときは、手術を行うべきと判断されます。しかし、症状がかなり進んでいて手術が難しい場合は、グリベックなどを用いた薬物療法です。グリベックは「分子標的薬」とも呼ばれますが、これは普通の抗がん剤とは違い、正常な細胞を避けながら、悪性の癌細胞を集中的に攻撃できる特徴を持っています。そのため副作用を少なく抑えることができ、薬物による長期治療が可能になります。

   
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