その他の癌の転移

食道がん、前立腺がん、脳腫瘍、子宮がんの転移について、それぞれ特徴や治療方法を調査しました。

その他の癌の転移の特徴や治療方法

主要5大癌以外の癌も、転移のリスクはあります。ここでは、食道がん、前立腺がん、脳腫瘍、そして子宮がんといったものを取り上げ、それぞれの転移癌についてその特徴や治療方法などをまとめていきたいと思います。

食道がん

食道がんは、発見しにくく、成長が速いという厄介な癌のひとつです。

ほとんどが周辺のリンパ節、肺、肝臓などへ転移することがわかっています。転移した場合の症状には、以下のようなものが挙げられます。

  • 首のリンパ節:首が腫れる、声がかすれる
  • 胸や胸部のリンパ節:背中や腰が重く痛む
  • 肺・肝臓:症状が現れにくいが、肺なら咳、肝臓なら腹部の張りを感じる

食道がんが転移した場合の治療方法

これらの転移に対しては、抗がん剤治療や放射線治療を行うのが一般的。全身への転移の可能性が高いため、切除手術は行いません。いずれにしろ、治療実績は悪く、おおよそ半年ぐらいの余命とされています。進行が速ければ、余命3ヶ月ほどのこともあります。

前立腺がん

前立腺がんは、日本でいま急増しているがんのひとつ。増加率はすべての癌の中でもトップです。

浸潤が始まると、転移の可能性が非常に大きくなるのが前立腺がんの怖いところ。ただし腫瘍マーカー検査の感度がいいので、早期発見を心がけて手を打てば、10年以上の延命も可能だと言われています。浸潤が起きてからは、1~2年ほどで骨やリンパ節への転移が起きることが多いとされています。

また前立腺がんは、癌細胞を採取し、その形を見ることで差転移のリスクを判断することができます。低分化型と呼ばれるものは浸潤や転移の可能性が高く、注意が必要です。前立腺がんの場合は複数タイプが混在しているのですが、それらのタイプを見極めることが転移リスクのコントロールにつながります。

前立腺がんが転移した場合の治療方法

ほかの部位の癌の場合は、手術後にも放射線治療や抗がん剤治療をすることが多くあります。しかし、前立腺がんの場合は手術で前立腺をすべて摘出する上に、腫瘍マーカーの感度が良いので、再発リスクのコントロールや早期発見がしやすいためです。

もし転移が認められてしまった場合は、ホルモン療法による延命が一般的です。

脳腫瘍

脳にできる癌の腫瘍は、ほかの部位から血液によって流れてきた癌細胞の生着によるもの。

治療の方向性は、大きく2つに分けられます。呼吸や体温調節といった生命維持に関わる症状が出る場合は、神経を圧迫する腫瘍を切除することで生命の危機を取り除きます。腫瘍の成長が速いため、一刻も早く治療に取り掛かる必要があります。

一方、生命を脅かすものでなければ、QOLの向上が治療テーマとなります。言語障害や身体活動の支障が表れることがあるので、腫瘍による神経圧迫を取り除き、日常生活を送りやすくします。

脳に転移を起こしやすい癌には、肺がん、消化器系癌、乳がんなどが挙げられ、肺がんは全体の60%を占めています。特に肺がんは進行が速く、あっという間に広がってしまうケースが多いようです。

脳転移の治療方法

脳転移の予後はあまり良くないのですが、腫瘍が小さければガンマナイフによる治療が効果的です。腫瘍の個数が多い場合は、放射線の全脳照射を行いますが、記憶障害や脳萎縮といった副作用があるため、使用には慎重さが必要です。

子宮がん

子宮のがんには、子宮頸がんと子宮体がんの2種類があります。

子宮頸がん

子宮の入り口から手前3分の1ぐらいまでを頸部と呼びます。この部位の癌は、骨盤内のリンパ節や骨盤壁に転移しやすいもの。子宮頸がんの治療は、はじめから転移を視野に入れて予防策をとります。

子宮頸がんの場合は、妊娠を強く望み、かつ治療適応が可能な範囲を除いては子宮の全摘出が基本です。それだけでなく、抗がん剤をメインの治療の前に行う、術前化学療法が現在では主流になっています。抗がん剤と手術を組み合わせることで、生存率の高い治療が可能です。また、手術適応外の場合は、抗がん剤と放射線治療を行います。

いずれにしろ、転移を回避するために万全の策をとるのが子宮頸がん治療の気温となっています。

子宮体がん

子宮体がんは、もともと閉経後の女性に発生しやすい癌です。しかし最近では20代以降でも発生が珍しくなくなったため、妊娠の可能性を残すためのホルモン治療が注目されています。がんが子宮内膜にとどまっているIa期であれば、ホルモン療法によって子宮摘出をせずに治療することも可能です。

発見からすぐに子宮摘出をすれば、9割という高い確率で治癒が期待できると言われています。一方でホルモン療法による治癒例は少なく、治療法自体が確立されていません。閉経後の女性であれば子宮摘出をためらう理由は考えにくいのですが、妊娠を望む女性の場合、治癒率と妊娠可能性のどちらを取るかは頭を悩ませるところです。

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