小児がん拠点病院としてがん治療を提供する、埼玉県立小児医療センター
埼玉県立小児医療センターは小児医療を専門的に扱う総合病院で、24時間365日体制で小児のための医療機関として運営されています。またがん治療についても小児がんに関する医療サービスを提供しており、埼玉県における小児がん拠点病院として認定を受けていることもポイントです。小児がん患者だけでなくその家族のために多角的なサポートやアプローチを行っており、地域医療や地域の子育て支援ネットワークを支える基盤を担っています。
埼玉県立小児医療センターでは放射線治療装置や放射線診断装置を使う診療部門として放射線科が設置されており、小熊栄二医師は副病院長として病院運営に携わるだけでなく放射線科の医師として放射線治療や放射線診断のためのチーム医療を牽引しています。
なお埼玉県立小児医療センターでは2024年2月現在、常勤放射線診断専門医4人にレジデントの放射線科専門医1人、また非常勤の放射線治療専門医や核医学専門医が所属しており、それぞれの専門性を活かしながら患者のための治療体制を確立しています。
当院の放射線科は、この画像診断を中心として放射線治療など関連分野の診療を担当しています。現在は常勤放射線診断専門医4人、レジデントの放射線科専門医1人にくわえ、非常勤で放射線治療専門医1人、核医学専門医1人で診療にあたっています。
引用元:埼玉県立小児医療センター
https://www.saitama-pho.jp/scm-c/shokai/shinryo/houshasenka.html
埼玉県立小児医療センターは、病院名からも分かるように小児医療に特化した医療サービスを提供する総合病院。がん治療においても小児がんの治療や治療後の支援などを目的として治療環境やサービス体制が構築されています。特に小児医療では大人よりも体の発育速度や体内の変化速度が速いこともあり、急速に成長し変化する小児の特性を踏まえたうえで治療プランの検討や各種診断を実施しなければなりません。そのため専門性を活かしたチーム医療を重視すると同時に、積極的な診断装置や検査機器の導入によって少しでも信頼性の高い情報を収集・分析できるように取り組んでいます。
埼玉県立小児医療センターでは128列CTや3.0TMRI、1.5TMRIといった画像診断装置を複数導入しており、詳細で正確な画像診断を追求しています。それぞれの機器を小児患者の画像診断や検査に適した設定で利用できるように、チューニングを含めた環境づくりを実施。小児患者が少しでも安心して診察や治療を受けられるよう低侵襲で不安を軽減できる方法を常に相談し合っていることも見逃せません。また治療プランや診断結果については放射線治療医や放射線診断医だけでなく他の診療科ドクターの意見も交えながら、多角的な検証を踏まえていることも特徴です。
小児へ最適化した機器のチューニングと、入眠のための個室の整備など周辺環境の整備により、低侵襲で不快さの少ない検査の実現を目指しています。
引用元:埼玉県立小児医療センター
https://www.saitama-pho.jp/scm-c/shokai/shinryo/houshasenka.html
放射線治療については「高エネルギー放射線発生装置」を使った治療が行われており、強度や特性の異なる放射線を使い分けることによってがん患者の状態に合わせて適切に放射線照射を実行します。またチャイルドライフスペシャリストの協力体制のもとで治療環境を整えていることも強みの一つです。
埼玉県立小児医療センターでは悪性腫瘍や良性腫瘍、その他の疾患などに関して年間約700例の手術や外科治療を行っており、短期入院の手術から緊急手術まで幅広いケースに対応しています。また小児患者の負担や不安を考慮して、従来は開腹手術・開胸手術が採用されていた症例についても積極的に内視鏡手術(低侵襲手術)を採用しており、子供の将来の成長や発育へ及ぼす悪影響を可能な限り軽減していることもポイントです。なお埼玉県立小児医療センターには小児手術を専門とする日本内視鏡外科学会技術認定医が所属しており、悪性腫瘍の小児患者については血液腫瘍科や放射線科といった他科との連携によってチーム医療を実施しています。
当センター小児外科では年間、約700例(うち新生児手術が約40例)と全国でも有数の手術数を行っています。これらの中には、鼠経ヘルニアなどの短期入院の小手術が約300件を占めていますが、緊急手術件数も年間約200件程度であり、夜間、休日を問わず患者様の状態により緊急手術も必要に応じて行っております。(中略)当センターには日本内視鏡外科学会技術認定医(小児外科部門:川嶋寛、出家亨一)が在籍しており、内視鏡手術をより安全に、また標準術式とするべく日々努力しております。
引用元:埼玉県立小児医療センター
https://www.saitama-pho.jp/scm-c/shokai/gekashinryo/02-31-01.html
埼玉県立小児医療センターの血液・腫瘍科では特に小児患者の血液疾患や小児がんを専門とした医療サービスを提供しており、抗がん剤を使用した化学療法から骨髄バンクを経由した幹細胞移植や臍帯血バンクと連携した幹細胞移植といった移植治療まで、包括的な医療環境を整えていることが強みです。また小児がんの中でも神経芽腫や横紋筋肉腫については放射線科や病理、外科と連携して集学的治療によるアプローチを検討し、少しでも効率的で低リスクな治療法がないか話し合う体制を取っています。
化学療法から骨髄バンクまたは臍帯血バンクからの幹細胞移植まで、他施設へ転院することなく、自施設で一連の診療の流れとして、滞りなく治療を遂行できることです。これは臍帯血バンク、骨髄バンクが設立された当初から認定病院となり、積極的に経験を積んできたことによるものです。
引用元:埼玉県立小児医療センター
https://www.saitama-pho.jp/scm-c/shokai/naikashinryo/02-16-01.html
小児がんの患者が放射線治療を受ける流れについてまとめました。
各種放射線診断装置を用いて画像診断や検査を行って、放射線治療の適応性を診断。検査内容や結果について複数の診療科のドクターによるカンファレンスも行われます。
放射線治療の適応性が認められれば治療計画を作成します。放射線治療は治療計画にもとづいて実施されることがポイントです。
放射線治療はチャイルドライフスペシャリストによる協力のもとで実施され、治療効果については放射線治療医による診察が適宜行われます。
予約を取る際には他の医療機関からの紹介状が必要です。また3ヶ月前から予約を申し込み可能ですが、一部の診療科では6ヶ月前からの予約も可能です。
公式サイトに記載がありませんでした。治療内容によって費用が異なるため、主治医へ確認してください。
埼玉県立小児医療センター | |
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診療科目 | 総合診療科、新生児科、代謝・内分泌科、消化器・肝臓科、腎臓科、感染免疫・アレルギー科、血液・腫瘍科、遺伝科、循環器科、神経科、精神科、小児外科、移植外科、心臓血管外科、脳神経外科、整形外科、形成外科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科、小児歯科、集中治療科、救急診療科、外傷診療科、麻酔科、リハビリテーション科、放射線科、病理診断科、臨床検査科 |
診療時間 | 平日8:45~17:00 |
休診日 | 土曜・日曜・祝日・年末年始(12月29日から1月3日) |
所在地 | 埼玉県さいたま市中央区新都心1-2 |
電話番号 | 048-601-2200 |
ベッド数 | 一般病床316床(NICU:30床、GCU:48床、PICU:14床、HCU:20床、無菌室:4床、準無菌室:4床) |
年間治療患者数 | 外来の延患者数:113,595人(令和2年度)、127,076人(令和3年度)、128,652人(令和4年度) |
対応可能な治療方法 | 手術治療、放射線治療、化学療法 |
設備 | 128列CT 2台、3.0T・1.5T MRI 2台、SPECT・CT、SPECT 2台、超音波検査器 3台、透視造影装置 2台、血管造影装置 2台など |
URL | https://www.saitama-pho.jp/scm-c/index.html |