いちから分かる癌転移の治療方法ガイド

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災害医療センター

東京放射線治療化学療法手術
(サイトイメージ)
引用元:災害医療センター公式HP
https://saigai.hosp.go.jp/

多摩地区の癌治療ネットワークの基盤を支える、災害医療センター

災害医療センターは阪神淡路大震災や東京地下鉄サリン事件といった大規模な災害や事件が発生した1995年に設立された総合病院であり、北多摩西部医療圏で24時間体制の救命救急センターとして人々の健康を見守っています。また、災害医療センターは2010年から東京都認定のがん診療拠点病院としても登録されており、2023年には「地域がん診療連携拠点病院」の指定更新も受けるなど、多磨エリアの癌治療の基盤を構築しています。

災害医療センターの医師

早川 和重 放射線科医長

早川和重医師は災害医療センターの放射線科医長として、放射線科治療部門の責任者の一角を務めている医師です。医学博士号に加えて、日本医学放射線学会専門医や日本放射線腫瘍学会治療専門医、日本核医学会専門医といった複数の専門医資格を取得。放射線治療装置を活用した癌治療の専門家として、様々な癌患者のケアや治療を行っています。

また、災害医療センターには早川医師の他にも日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会治療専門医である岸医師や有賀医師、早川豊和医師といった複数のプロフェッショナルが所属。他のメディカルスタッフと連携しながらチーム体制で医療環境を構築しています。

目次

災害医療センターの特徴

東京都認定がん診療病院として集学的治療を実践

災害医療センターは東京都の多摩地区における癌治療ネットワークの中心点として、周辺の医療機関と連携しながら癌治療を提供している、東京都認定がん診療病院です。厚生労働省が規定するがん診療連携拠点病院整備指針に則り、肺癌や胃癌、肝癌などの5大癌の治療に加えて、血液腫瘍や子宮癌など様々な癌についても集学的治療を提供しています。

手術や化学療法、放射線治療などの治療を総合的に活用しながら、患者にとって適切と思われる治療プランを構築する個別改良も見逃せません。

災害医療センターの治療方法

放射線治療

高精度放射線照射装置を使った定位放射線治療

災害医療センターでは放射線治療の診療体制を強化するため、高精度放射線照射装置(リニアック)を導入しています。

リニアックは従来の放射線照射よりも安全性に配慮され、高精度放射線治療が可能な医療機器です。災害医療センターでは特に「定位放射線治療」を中心として癌患者の放射線治療を行っています。

定位放射線治療では、患者の体を固定し、その周囲から複数の放射線を照射する治療法です。それぞれの放射線は低レベルに抑えられており、患者の健康な細胞や癌の周辺臓器に対する被曝ダメージを軽減。複数の放射線は対象となる癌組織で収束し、癌治療に必要なエネルギーを獲得します。

日本放射線腫瘍学会(JASTRO)認定施設

災害医療センターは日本放射線腫瘍学会(JASTRO)から放射線治療の実施施設として認定されています。日本放射線腫瘍学会の放射線治療専門医をはじめ、放射線治療のスペシャリスト治療に携わっていることも心強いポイントです。

治療計画の策定や線量レベルの調節、放射線ビームの照射位置の検証やモニタリングなど、多角的な検証によって放射線治療の品質追求と維持を高いレベルで提供してくれるでしょう。治療計画作成に必要な治療計画CTの撮影やマーキングに関しても有資格者が対応します。

当院はがん診療連携拠点病院の指定を受けています。また、日本放射線腫瘍学会(JASTRO)の認定施設でもあります。常勤の治療医が勤務しており、放射線治療専門医、放射線治療専門放射線技師、がん放射線療法看護認定看護師、治療専門医学物理士が勤務しており、女性技師も治療を担当しています。他科との症例カンファレンスを行うことにより、一人ひとりの患者様に最善の治療が提供できるように努めています。

引用元:災害医療センター公式HP
https://saigai.hosp.go.jp/housya/housya_tiryou.html

手術

呼吸器外科における肺癌治療

災害医療センターの呼吸器外科では、原発性の肺癌や転移性肺腫瘍といった、肺悪性疾患を対象として手術治療を実施。必要に応じて化学療法や内科、放射線治療科とも連携し、外科的アプローチだけでは対処が困難な癌リスクについてもケアしています。

また、災害医療センター呼吸器外科では完全胸腔鏡手術による小型肺癌手術を導入。内視鏡を使った低侵襲治療を利用することで癌患者のダメージを軽減しながら、早期復帰を支援していることも強みの一つです。

その他、高齢の癌患者や合併症を有する患者のために、緩和ケアを前提とした縮小手術にも取り組んでいます。

婦人科における腹腔鏡下仙骨腟固定術(IRCAD式)

婦人科では、婦人科一般の症状から子宮頸がんや卵巣腫瘍といった婦人科腫瘍まで幅広い治療に対応しています。治療は腹腔鏡手術や子宮鏡手術による低侵襲な外科治療を軸とし、腹腔鏡下仙骨腟固定術(IRCAD式)を導入することで再発率低下や治療品質の向上などにも努めています。

また、災害医療センター婦人科は立川市の子宮頸癌検診指定医療機関として指定されており、子宮頸がんの早期発見・早期治療に向けた体制も構築しています。

当院は立川市の子宮頸癌検診指定医療機関であり、子宮頸がん細胞診、コルポスコピー下組織診、ホルミウムYAGレーザーを用いた子宮腟部円錐切除などの様々な方法を用いて子宮頸がんの早期発見、早期治療に努めています。

また専門外来としてコルポス外来を水曜日と木曜日の午後に設けております。

引用元:災害医療センター公式HP
https://saigai.hosp.go.jp/treatment/department/gynecology.html

災害医療センターの施術について

災害医療センターで放射線治療を受ける流れについてまとめました。

放射線治療の流れ

診察

最初の診察時に患者へ放射線治療の目的や副作用のリスク、治療方針などについての説明が行われます。各種検査結果とあわせて放射線治療の適用を診断を実施。放射線治療が適用と認められれば、治療計画CTの撮影と治療計画の作成に進みます。

治療計画作成

治療計画CTを使った画像診断によって患者の癌の位置や形状を診察し、放射線照射を行う部位の体表面に特殊なマーキングを行います。また、治療計画では照射範囲やビームの方向、患者の体質・体型・症状に合わせて治療計画を策定して治療に進みます。

治療

一度の放射線照射は基本的に15分程度とされており、治療内容によって延長されるという仕組みです。腫瘍医の週1診察と並行して、放射線治療計画に沿った放射線照射を行います。また、治療後の経過観察として主治医や放射線治療医などによるアフターフォローが行われます。

治療回数や期間など詳細については主治医へ相談しましょう。

予約方法

院内の他の診療科からの依頼や、院内の地域医療連携室を通して放射線治療の診断を申し込むことが可能です。地域医療連携室には周辺の医療機関やかかりつけ医から連絡してもらいます。

治療費について

標準治療は保険適用による扱いになるため、治療費についても保険を利用することが可能です。治療費の詳細や実際の治療プランについて、治療がはじまる前に主治医と確認してください。

災害医療センターの基本情報

災害医療センター
診療科目 血液内科、糖尿病・内分泌内科、腎臓内科、膠原病・リウマチ内科、精神科、脳神経内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、小児科、消化器・乳腺外科、救命救急科、整形外科、形成外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線診断科、放射線治療科、歯科口腔外科、麻酔科、病理診断科、緩和ケア内科、ペインクリニック外科
診療時間 初診 平日8:30~16:00
休診日 土曜日・日曜日・祝日・年末年始
所在地 東京都立川市緑町3256番地
電話番号 042-526-5511
ベッド数 医療法承認病床数:455床
年間治療患者数 消化器・乳腺外科手術件数:523件(2022年)、呼吸器外科手術件数:123件(2022年)
対応可能な治療方法 手術治療、放射線治療、化学療法
設備 高精度放射線照射装置(リニアック)、治療計画用CT、マルチリーフコリメーターなど
URL https://saigai.hosp.go.jp/