放射線
治療
埼玉県立がんセンターで行われる4種類の放射線治療方法
埼玉県立がんセンターでは、アキュナイフ、IMRT、小線源療法、内照射療法の4種類の放射線治療方法があります。
定位照射法「アキュナイフ」
多方向から放射線を当てる方法で、小さめの病巣に使用されます。
病巣に対して集中的に放射線を照射できるので他の臓器痛めることなく癌治療ができます。
主に脳の腫瘍と肺の腫瘍に用いられ、副作用も軽く効果も期待できます。
IMRT(強度変調放射線治療)
コンピューターソフトを使って放射線の範囲をより自由に設定できる治療法です。
放射線の量を調整できるため、必要に応じて必要な病巣部への放射線の照射量を増やしつつ副作用も軽減できるのが特徴です。
主に前立腺癌や頭頸部腫瘍に用いられ効果を発揮しています。
小線源療法
放射線が放出する針を病巣部分に直接挿入する方法です。
病巣部への放射線の量を多くしても周囲の健康な臓器への放射線量が軽減されますが、身体が動かないようにするため全身麻酔や局所麻酔が必要になってきます。
主に、子宮頸がん、膣がん、舌がん、前立腺がん、気管支肺癌に使用されます。
内照射療法
甲状腺癌の転移巣に用いられる飲み薬で、体の中から病巣部への放射線治療を行います。
甲状腺癌には高い効果が期待でき、何回でも治療できるのが特徴です。
放射線治療対象の癌
放射線治療で高い効果が期待できる癌は、主に以下のものです。
- 頭頸部がん
- 前立腺がん
- 乳がん
- 肺がん
- 食道がん
- 子宮がん
- 血液腫瘍
- 脳腫瘍
- 消化器の腫瘍
- 骨、軟部腫瘍
手術
治療
低侵襲手術センターの「手術支援ロボット(ダ・ヴィンチ)」
手術は体に傷をつけて腫瘍を取り除くのでそれなりの負担を身体にかけますが、がん治療には欠かせない方法です。
最近では小さな癌細胞に対しては内視鏡下を使用するのは一般的になり、内視鏡下の手術なら小さな傷で済み、開腹手術と比べると体への負担も少なく回復も早くなりました。
埼玉県立がんセンターでは低侵襲手術センターをつくり、手術支援ロボット(ダ・ヴィンチなど)取り入れたことでより精密な手術が可能になりました。
2018年度から、ダ・ヴィンチによる手術も保険適用になったため、受診対象者も増えることで更に癌の治療効果が期待できます。
ダ・ヴィンチが効果的な癌
- 前立腺がん
- 腎がん
- 膀胱がん
- 子宮がん
- 良性子宮腫瘍
- 肺がん
- 縦隔腫瘍
緩和ケア
治療
埼玉県立がんセンターの2つの緩和ケア
埼玉県立がんセンターの緩和ケアには、「緩和ケアチーム」と「緩和ケア病棟」があります。
緩和ケアチームでは、入院中患者と通院中患者を対象に癌による痛みや苦痛を和らげる治療を行います。
入院をしないので、患者は日常の生活が送れて仕事もできるなどのメリットがあります。
緩和ケア病棟は日本緩和医療学会の認定研修施設で、癌の治療が困難と診断された患者が穏やかに過ごすための施設です。
ここでは身体だけではなく、患者本人や家族の精神的な苦痛の緩和を目的とし、スタッフ一同が誠心誠意ケアをします。