いちから分かる癌転移の治療方法ガイド

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栃木県立がんセンター

栃木 放射線治療
(サイトイメージ)
引用元:栃木県立がんセンター公式HP
http://tochigi-cc.jp/

他院では切除不能と言われた高難度手術にも対応している栃木県のがん診療連携拠点病院

栃木県立がんセンターは、栃木県のがん医療の中心を担うがん専門病院として昭和61年に開設されました。平成19年には、がん対策基本法が施行され、がん診療連携拠点病院の指定を受けています。全てのがんステージに対応した標準治療はもちろんのこと、難治性がんや進行性がんの治療、臨床試験など専門病院として積極的ながん治療を行っています。

栃木県立がんセンターの医師

菱沼正一 理事長/センター長

慶應義塾大学卒業。医学博士。

日本外科学会外科専門医・指導医・代議員、日本消化器外科学会消化器外科専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医、日本消化器病学会消化器病専門医・指導医、日本肝胆膵外科学会高度技能指導医・評議員、慶應義塾大学医学部客員教授(外科学)

目次

栃木県立がんセンターの特徴

栃木県立がんセンターは、都道府県がん診療連携拠点病院に指定されているがん専門病院です。栃木県の医療機関とも連携し、標準治療のみならず難治性がん、進行がんに対する診療体制が整備されています。がん治療における「外科治療」「薬物治療」「放射線治療」の全てに対応。さらに、がん治療で不安を抱えている本人や家族のための「がん相談支援センター」や「セカンドオピニオン外来」など相談体制も完備。「ゲノムセンター」では、将来がんを罹患する不安を解消するべく「がん予防・遺伝カウンセリング外来」も設置されています。

栃木県立がんセンターの治療方法

放射線治療

4つの放射線治療

放射線治療科では、がんの進行度合いや状況に応じて他の科とも連携し、患者さんに応じた治療計画を作成しています。転移性やがんの進行度によっては、手術や抗がん剤と組み合わせることによって治療を行うそうです。放射線治療のスケジュールもさまざまではありますが、2〜8週間程度の期間が必要で、放射線治療単独であれば通院による治療も可能です。

放射線治療は平日1日1回照射を行い、1回の治療時間は5〜20分程度。

栃木県立がんセンターでは、2016年に体幹部定位放射治療を可能にする放射線装置を導入したことで、人の体の動きに影響されず局所的な放射線照射が可能になったそうです。

1.体幹部定位放射線治療

小さい照射範囲で、線量を集中的に照射できる治療法です。従来の放射線装置だと集中的には照射できなかった体幹部(肺、肝臓等の腫瘍)において大線量で腫瘍にピンポイントに放射線を照射できるため、通常の放射線治療よりも副作用が少なく、高精度な放射線治療が可能となりました。

主に直径5cm以内で転移の無い原発性肺がん又は原発性肝がん、および3個以内で多病巣のない肺転移又は肝転移などの治療に導入されています。

2.強度変調放射線治療

強度変調放射線治療とは、専用のコンピューターを用いて照射する腫瘍の形状に適した放射線の強度を調整しながら行う治療方法です。従来の放射線治療ですと、照射中の形は一定でしたが、強度変調放射線治療であれば照射中の腫瘍に合わせて形を変化させて照射することができます。これにより、周辺の正常組織への照射を減らし、腫瘍にのみ集中的に照射が可能。副作用が少なく体に負担が少ない放射線治療の1つです。

3.画像誘導放射線治療

画像誘導放射線治療とは、放射線装置に搭載された診断用X線装置を用いて、照射開始直前にCT画像を撮影し、照射する腫瘍を正確に照合しながら行う高精度な放射線治療法です。ミリ単位での調整が可能なため、周囲の正常な組織への影響を最小限に抑えることが可能となっています。体への負担が少ない放射線治療の1つです。

4.三次元放射線治療

三次元放射線治療とは、放射線治療をスムーズに行るように、予め治療開始前日までに放射線治療計画用のCT画像を撮影し、そのデータを用いて患者さんと一緒に線量や治療計画を作成します。

手術治療

高度技能専門医が在籍

栃木県立がんセンターでは、日本肝胆膵外科学会の厳しい審査に認定された高度技能専門医が肝胆膵外科に2名在籍しており、他施設では手術困難と診断された症例に関しても、カンファレンスにて手術の適応を検討し積極的に血管合併切除などの拡大手術を行っています。栃木県立がんセンターは、年間50例以上の高難度手術を行う高度技能専門医修練施設に認定されています。2017年度には、78例の高難手術が行われたそうです。

セカンドオピニオン外来

各科の医師が連携して診療

栃木県立がんセンターでは、セカンドオピニオン外来が開設されています。がん治療に対しての不安がある患者さまやご家族さまにがん専門病院として各科の担当医師が豊富な知識と経験にもとづき診療してくれます。平日だけでなく、土曜日も診療してくれます。予約センターから受付可能となります。【予約センター:028-658-5012】

がん予防・遺伝カウンセリング外来

がんの早期発見を目指す

近年、日本人の2人に1人はがんに罹患すると言われています。そのため、将来がんにかかるリスクを早期に発見し早期治療につなげる重要性が問われているのです。そこで、栃木県立がんセンターでは、がん予防・遺伝カウンセリング外科を設置。遺伝的な体質による将来のがん発症リスクを相談したり、遺伝診断で発症確率を診断できます。特に家族にがんの発症者が多い、若いのにがんになった身内がいる、何度もがんにかかったことがある場合にはご相談してみると良いかと思います。

遺伝相談と遺伝子検査を希望する場合には、予約制で毎週火曜日午前中と水曜日の午後のみになります。事前に、ゲノムセンター受付の電話番号までご確認ください。【電話番号:028-611-5480(直通)】

栃木県立がんセンターの施術について

栃木県立がんセンターで放射線治療を受ける流れについてまとめました。

放射線治療の流れ

紹介状または診療情報提供書をもらう

こちらの病院では、地域医療と連携し、がんに対して高度で専門的な治療を実践するため、初診の際には、紹介状または診療情報提供書を持参してもらうよう、お願いしています。ですので、こちらの病院を受診する前には、かかりつけ医から紹介状または診療情報提供書をもらっておきましょう。紹介状または診療情報提供書を持っていなくても受診することはできますが、その場合は診察費に加えて2,820円が必要となるので注意しましょう。

受診予約をする

予約は、原則として受診する人が自分で病院へ電話し、受診したい日時を伝えます。予約の受付を行っているのは平日の8:30から16:30までとなっています。

病院へ行く

予約をした日になったら病院へ行って診察を受けます。初診の受付時間は8:30から10:30と2時間しかないので、遅れないように気をつけましょう。

診断および検査を受ける

担当の先生による診察を受け、必要であれば検査を受けることになります。

治療の計画を立てる

治療をすることが決まったら、治療計画CTや治療計画装置といったものを駆使して、治療を行うためのプランを作成します。その計画を元に、様々な放射線設備を使って治療を行っていきます。

栃木県立がんセンターの基本情報

栃木県立がんセンター
診療科目 血液内科、消化器内科、呼吸器内科、腫瘍内科、精神腫瘍科、乳腺外科、食道胃外科、肝胆膵外科、大腸骨盤外科、呼吸器外科、骨軟部腫瘍・整形外科、形成外科、泌尿器科、婦人科、放射線治療科、放射線診断科、IVR科、麻酔科、病理診断科、歯科口腔外科、緩和ケア科、リハビリテーション科、がん予防遺伝カウンセリング科、禁煙指導科等
診療時間 8:30~16:30※予約受付時間
(紹介予約制、紹介状をお持ちでない場合には別途加算。)
休診日 土日・祝日・年末年始
所在地 栃木県宇都宮市陽南4-9-13
電話番号 028-658-5151(大代表)
ベッド数 非公開
年間治療患者数 不明
対応可能な治療方法 手術による治療、抗がん剤による治療、放射線による治療
設備 高度技能専門医修練施設、放射線治療など
URL http://tochigi-cc.jp/