いちから分かる癌転移の治療方法ガイド

いちから分かる癌転移の治療方法ガイド » 転移癌を諦めない病院 » さいたま市立病院

さいたま市立病院

埼玉放射線治療化学療法手術
(サイトイメージ)
引用元:さいたま市立病院公式HP
https://www.city.saitama.lg.jp/hospital/index.html

公的医療機関として地域のがん患者を支える、さいたま市立病院

さいたま市立病院は2001年5月に開設された医療機関。その前身は1953年11月に開設された旧浦和市立病院です。70年以上にわたって行政運営の総合病院として地域の人々の健康や安全を支えてきた病院であり、また高度ながん治療の提供を診療理念の1つに掲げるなど地域のがん治療ネットワークの基盤を構築する役割も担っています。がん治療としては放射線治療や外科治療、化学療法、また複数を組み合わせた集学的治療を実施しています。

さいたま市立病院の医師

川瀬 貴嗣 放射線治療科部長

川瀬貴嗣医師はさいたま市立病院の放射線治療科で部長を務める医師です。日本放射線腫瘍学会と日本医学放射線学会の両学会から放射線治療専門医・指導医としての資格を認定されている、放射線治療のプロフェッショナル。臨床医としてがん患者の診察や治療を担当しながら、医学博士として放射線治療に関する研究や成果発表にも取り組んでおり、さいたま市立病院の内外の医師や医療機関とも連携しながら地域のがん治療の発展と普及を支えています。

なお放射線治療科には川瀬医師の他に、医長として日本放射線腫瘍学会・日本医学放射線学会にて専門医である西村医師も所属しています。

目次

さいたま市立病院の特徴

さいたま市の公立病院として地域の人々の健康を守る

高度ながん治療を含めて地域の人々のために高品質な医療サービスを提供できるように、多角的な取り組みを進めていることが特徴です。医学会認定の専門医や指導医といった専門家による治療体制を確立することはもちろんとして、医療機器の導入や設備の拡充にも力を入れており、高精度放射線治療装置「リニアック」や定位放射線治療装置といった医療機器を導入するなど、医療環境の底上げを推進していることは見逃せません。

さいたま市立病院の治療方法

放射線治療

強度変調放射線治療(IMRT)

さいたま市立病院では高精度放射線治療装置「リニアック」として、米国バリアン社製の汎用型医療用直線加速器「TrueBeam(トゥルービーム)」を導入しており、高精度放射線治療の1つとされる「強度変調放射線治療(IMRT)」を実施しています。強度変調放射線治療はあらかじめ患者の体内のがんについてサイズや形状、位置といった情報を詳細に画像診断したうえで、その条件に合わせて照射する放射線の強度を適宜コントロールしながら放射線照射を行う治療です。これにより、がんへの治療効果を発揮しつつ、副作用リスクを必要最小限に抑える放射線レベルの実現を目指しています。

バリアン社製TrueBeam(トゥルービーム)は、汎用型医療用直線加速器であり、様々ながん腫の病変に対して高精度な放射線治療を実施可能です。強度変調放射線治療(IMRT)の技術により、病変の形状にフィットする線量分布を実現し、抗腫瘍効果を高めつつも有害事象を低減できます。

引用元:さいたま市立病院
https://www.city.saitama.lg.jp/hospital/department/001/p074507.html

定位放射線治療

高精度放射線治療の1種であり、特定の部位にあるがんに対して、患者の体外から複数の放射線を照射し治療を行う方法です。照射される放射線は患者への被曝ダメージを抑えられる強度に設定されており、それを任意の部位へピンポイント照射することにより、複数の放射線をがんの位置で収束させて治療に必要なエネルギー密度を獲得することができます。

さいたま市立病院では定位放射線治療のための放射線治療装置としてアキュレイ社製のサイバーナイフ「M6」を導入しており、放射線治療専門医が作成した治療計画にもとづいて照射が実施されます。

2機の放射線照射装置を用いて放射線治療を実施しています。アキュレイ社製のサイバーナイフM6は、定位放射線治療装置であり、いわゆるピンポイント照射を円滑に実施できます。

引用元:さいたま市立病院
https://www.city.saitama.lg.jp/hospital/department/001/p074507.html

緩和的放射線治療

がんの根治を目指すのではなく、標準治療では完治や治療が困難と思われるがん患者に対して、がんによる疼痛や症状を管理し、苦痛を和らげて日々のQOLの向上を目指すために行われる放射線治療です。さいたま市立病院では地域連携の一環として通院可能ながん患者を対象に緩和的放射線治療を実施しています。なお院外からの緩和的放射線治療の予約や申込みについてはかかりつけの医師に相談するか、地域連携室に連絡してください。

院内のみならず院外からのご依頼にも対応しております。その際は当院の地域連携室にご連絡をいただき、初診の予約をお願い致します。地域連携の一環として、通院可能な方に対する緩和的放射線治療にも対応しております。ご紹介の際は事前にご相談いただきますようお願いいたします。

引用元:さいたま市立病院
https://www.city.saitama.lg.jp/hospital/department/001/p074507.html

外科治療

腎尿管摘除術(RANU)

手術に関連する医療機器として手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入しており、腎盂癌や尿管癌といった泌尿器科癌の患者に対してダヴィンチを活用したロボット支援下手術を行っていることも特徴です。ダヴィンチは複数のロボットアームや高精細デジタルカメラの映像を利用して、執刀医がリモート環境で行う外科治療であり、開腹手術と同程度の効果を期待できる低侵襲手術とされています。またさいたま市立病院では外科治療によるがん治療として、手術と抗がん剤治療を組み合わせた集学的治療も実践しています。

腎臓から膀胱までの尿路(尿の通り道)に出来る癌で、手術による治療が必要です。病気の状態に応じて腹腔鏡手術や手術支援ロボット(ダビンチ)を用いた腎尿管摘除術(RANU)も行っております。再発や転移をおこした場合は、抗癌剤や免疫チェックポイント阻害薬による治療も行っております。

引用元:さいたま市立病院
https://www.city.saitama.lg.jp/hospital/department/001/p074418.html

さいたま市立病院の施術について

さいたま市立病院で放射線治療を受ける流れについて、予約から治療までの過程をまとめました。

放射線治療の流れ

診察予約

初診の場合は、地域連携室へ連絡して予約を行います。なお院内からの予約だけでなく院外からの予約にも対応しており、内容によって外来通院による治療も可能です。診察は放射線治療専門医が担当し、画像診断結果などを考慮しながら放射線治療の適応を診断します。

治療計画作成

放射線治療の適応が認められた後、治療計画用CTを撮影して、画像やその他の検査を総合的に考慮したうえで放射線治療専門医が放射線治療計画を作成します。また治療計画にもとづいて放射線照射の位置をマーキングし、放射線照射に備えることもポイントです。

治療

治療計画にもとづいて放射線照射が行われます。治療は常勤の放射線治療専門医や放射線治療専門放射線技師、医学物理士といった専門家によって管理・実施されます。

予約方法

全ての患者において予約が必要です。なお一部の診療科については当日診察が可能ですが、原則として初診予約などは予約日の翌日以降の診療日になる点に注意してください。予約は予約センター(電話)や病院窓口でも行えますが、放射線治療などについては地域連携室へ連絡が必要になることもあります。

治療費について

公式サイトに記載がありませんでした。治療費については事前に医師へご確認ください。

さいたま市立病院の基本情報

さいたま市立病院
診療科目 内科、消化器内科、呼吸器内科、精神科、脳神経内科、循環器内科、小児科、新生児内科、外科、消化器外科、血管外科、呼吸器外科、整形外科、リハビリテーション科、脳神経外科、心臓血管外科、小児外科、皮膚科、形成外科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、歯科口腔外科、放射線診断科、放射線治療科、麻酔科、救急科、病理診断科、緩和ケア内科
診療時間 当日診察受付時間 8:10~11:30
休診日 土曜・日曜・祝日・年末年始
所在地 埼玉県さいたま市緑区大字三室2460
電話番号 048-873-4111
ベッド数 一般577床(救急20床、緩和ケア20床)、結核20床、感染症10床、精神30床
年間治療患者数 2022年放射線治療科治療実績(外来および入院):690症例
対応可能な治療方法 手術治療、放射線治療、化学療法
設備 手術支援ロボット「ダヴィンチ」、ガンマカメラ(核医学検査装置)、汎用型リニアックTrue Beam、定位放射線治療機Cyber Knife(アキュレイ)サイバーナイフ、血管造影装置2台、IVR-CT、ハイブリッド手術室など
URL https://www.city.saitama.lg.jp/hospital/index.html