いちから分かる癌転移の治療方法ガイド

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癌の「ステージ4」と「末期」の違いとは?

癌が転移した患者によっては「ステージ4」と「末期」のどちらかを医師から伝えられることがあるでしょう。このページでは、癌治療におけるステージ4と末期との違いについて分かりやすく解説していますので、それぞれの意味や特徴を把握しておきましょう。

ステージ4の癌とは?

癌が転移している状態が「ステージ4」

癌の進行度を示す指標として、国際対がん連合(UICC)が定める「病期(ステージ)」が存在しており、「ステージ4」とは癌が原発巣から他の臓器へ転移している状態を指します。

極端な言い方をすれば、癌として軽度の状態であっても、複数の臓器へ癌が転移している場合は「ステージ4」に分類されることがポイントです。

ただし、一般的には癌は原発からある程度の進行を経て他臓器へ転移するため、ステージ4を宣告された時点で相応に癌が進行しているリスクはあります。

ステージごとの癌の特徴

癌の「ステージ」は0から4までの5段階が存在し、基本的には進行度によって分類されています。そのため、一般論としてステージが高くなるほど癌は悪化していると考えられるでしょう。

それぞれのステージにおける癌の特徴は以下のようになります。

癌の末期とは?

癌の末期とは、標準治療の観点から有効性を期待できる治療法がほとんど存在しない状態、または治療をすることで患者の心身に対するリスクが増大する状態を指します。

一般論として、末期状態の癌患者に対しては明確に有効性を期待できる治療法がないため、必ずしも根治を目指すのでなく、緩和ケアや終末医療といった患者のQOLを高めることをプランニングしていくケースも少なくありません。

なお、癌が原発巣にとどまっている場合も、また他臓器へ転移している場合も、それぞれ末期状態は考えられます。

ステージ4だからといって末期とは限らない

ステージは基本的に0から3へと進行していくほどに状態が悪化するため、高いステージを宣告されればそれだけ治療が困難になり、転移リスクが上がって生存率が下がることは事実です。

ただしステージ4の基準は「癌転移の有無」であり、ステージ4と宣告されたからといって必ずしも末期状態とは限らないことも重要です。

ステージ4でも癌の状態によって治療法が検討できる場合はあり、まずは主治医や家族とじっくり相談してプランを考えていくようにしてください。