癌リスクに影響するポイントとして、食生活の内容が医学的にも重視されています。このページでは、癌予防に期待できる食事の仕方や、食材などについて分かりやすく解説していますので、生活習慣改善の参考にしてください。
医学的にはっきりと発癌リスクを上げたり、あるいは癌を予防したりできると確認されている食材や食品はあまり多くありません。
しかし、一部の食材や食品については特定の癌リスクを上げる可能性があるとされており、体質や健康状態を考えながら食べ方をプランニングしていくことは、癌の予防や健康習慣の獲得において重要だといえます。
参考元:がん情報サービス|がんの発生要因
はっきりと癌リスクを上げるとされている食品の1つがお酒(アルコール)です。ただし、アルコールは飲酒量や飲み方によっても影響が異なるため、自分の体質を理解した上で正しい節酒方法を考えていくことが大切です。
参考元:公益社団法人アルコール健康医学協会|アルコールと健康に関する最新の医学情報(https://www.arukenkyo.or.jp/book/all/book_a.html)
牛肉や豚肉の赤身、また加工肉といった肉類は大腸癌や乳癌のリスクを上げるとされています。
参考元:がん情報サービス|がんの発生要因
塩蔵食品とは、塩辛や数の子、いくらなど塩分を多く含む食品です。塩蔵食品を過剰に摂取することで、胃癌リスクが上がるとされています。
また、塩分の多い食事を続けて高血圧になれば、健康を害して癌リスクの上昇へつながる恐れもあるでしょう。
参考元:国立研究開発法人国立がん研究センター癌対策研究所予防関連プロジェクト|食塩・塩蔵食品摂取と胃がんとの関連について
口内や喉の粘膜が火傷を負うくらい熱いものを日常的に食べたり飲んだりしている人は、食道粘膜が傷つけられて発癌リスクが上がるとされています。
参考元:公益財団法人長寿科学振興財団健康長寿ネット|がん予防のための食事とは
野菜や肉の焦げている部分が発癌を促すという可能性も指摘されており、焦げている食品は控えることもポイントです。
残留農薬や食品添加物とされるものの中には、発がん性が指摘されているものもあります。野菜は食べる前によく洗うようにしてください。
食物繊維を多く含む野菜や根菜は、腸内環境を整えて消化器系の発癌リスクを下げると期待されている食材です。
十分なビタミンやミネラルを摂取することで、健康維持に好影響を与えられると分かっています。ビタミンAやB群、C、Eなど様々なビタミンを幅広く摂取できるように、色々な野菜や果物を食べる習慣作りが大切です。
ヨーグルトなど乳酸菌を含む食品が健康へ良い影響を与えるという研究結果も報告されています。
ただし、牛乳の過剰摂取が前立腺癌のリスクを上げる可能性も示唆されており、食べ過ぎ飲み過ぎは厳禁です。
暴飲暴食が健康に悪いということは医学的にも一般的にも知られている事実ですが、具体的にどのような食事が健康へ影響しているのか、普段から意識している人は少ないでしょう。
食事の習慣を見直すことで癌予防へ好意的な効果を発揮できる可能性があり、まずは自分がどのような食生活を送っているか現状を確認することが大切です。
参考元:がん情報サービス|科学的根拠に基づくがん予防(https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/evidence_based.html)
例えば栄養学的に理想の食事だと言われても、それが美味しくなかったり、嫌いなものばかり使われていたりすれば、楽しく食事を続けることができず、せっかくの食習慣の改善も失敗してしまうでしょう。また、無理矢理に嫌いなものを食べ続けることでストレスがたまり、余計に病気のリスクが高まる恐れもあります。
栄養学的・医学的に健康とされる食生活を意識しつつも、自分にとって継続できる食事習慣から始めていくことが肝心です。
食事量や内容は、日常的に消費するカロリーや運動量によっても適正な範囲が変わります。そのため、食生活の改善は適度な運動習慣とセットで計画していくようにしてください。