がん治療を受ける患者にとって、まず最優先にすべきことはがんを治療することです。しかし、がんを治療することだけでは、患者と家族の心のケアまでは行き届きません。ここでは、がん治療とあわせて行う心と体のケアについて紹介していきます。
がんの治療を受けている人は一般の人に比べて免疫機能が低下しやすい傾向にあり、免疫機能が少ない状態で感染症にかかってしまうと、一般の人よりも重症化してしまう可能性が高くなります。
そのため、がん治療を行っている人は感染症予防を入念に行わなければなりません。手洗い・うがいをしっかりしたり、入浴や歯磨きをこまめにしたりするなど日常生活の中で気をつけたいことやおすすめの食事方法、ペットとの関わり方などさまざまな注意が必要です。
また、ウイルス性の病気で一般的なインフルエンザも、がん治療を行っている人は注意深く予防しておくことが求められます。ここでは、がん治療と感染症予防について詳しく解説しています。
がん治療を行っている人やがん治療が終わったばかりの人が願うのは、がんの再発や転移を防ぐこと。そのために重要なことは、免疫力をアップさせることです。
免疫力が下がったままだと、がんの再発や転移だけでなく、インフルエンザなどの他の感染症にかかってしまうリスクも高まります。ここでは、免疫力を高めるためにはどうすればよいのかを分かりやすく解説していきます。
免疫のメカニズムや免疫を上げるために必要なこと、免疫力アップに役立つ簡単でおいしい厳選レシピもあわせて紹介していくので、チェックしてみてください。
自然災害が多いことで知られる日本では、地震や台風、大雨、洪水、大雪などに見舞われることがあります。大なり小なり国内のどこかで災害が起きる中、気になるのは「がんの治療中に災害に遭った場合は、どう対処すればよいのか?」ということでしょう。
がん治療を行っている人は、普段の生活の中でもさまざまなことに気をつけながら生活しなければなりませんが、そこに「被災」という現実が重なってしまうと、パニックを起こしてしまうのも無理はありません。
しかし、災害発生時でも事前に準備をしておけば、冷静な対応をすることができます。ここでは、そんな時に役立つ情報を分かりやすくまとめています。災害によるリスクや被災した時に備えて普段から準備しておくべくもの、被災した場合の緊急対応のやり方など、さまざまなケースを想定して解説しています。
医療技術の発達によって、がん治療の成績がよくなり、近年ではがん治療が終わった後のライフプランにまでしっかりとケアする風潮になってきました。その1つが、この妊孕性温存です。
妊孕性とは、子どもを授かる力のこと。手術や抗がん剤などのがん治療によって生殖機能に影響し、妊娠する能力が弱くなったり、完全に失ってしまったりすることもあります。「いつか子どもがほしい」と考えているがん患者に寄り添い、生殖機能をしっかりと残そうというのが、妊孕性温存なのです。
ここでは、妊孕性温存が注目されている理由やなぜ失ってしまうのか、そうならないための対応策などを詳しくまとめました。
癌の告知を受けて冷静に物事を考えられる人はまずいないでしょう。時間をかけて心の落ち着きを取り戻し、まずは治療のこと、家族のことを考えたとします。その次に問題となるのは仕事のことではないでしょうか。
もちろん生活のために仕事は必要ですが、それは経済的な問題だけではありません。仕事は社会と自分との関わりの証ともなる、精神的な支えや生きがいの1つです。癌の告知を受けたからといって人生が終わるわけではありませんので、絶望のあまり勢いで仕事を辞めてしまうことはおすすめできません。自分から仕事を辞めないにしても、癌になったせいで同じように仕事をすることはできないのではないか、もしかしたら解雇されるのではないか、そう不安になるかもしれません。
ここでは癌の治療と仕事を両立させるための制度や考え方についてまとめています。
ただでさえ大きなショックを受ける癌の告知。治療のこと、家族のこと、仕事のこと、さまざまな不安にとらわれてしまうでしょう。そしてもう1つ、忘れてはならない問題はお金のことです。
癌の多くは早期発見できれば治療もスムーズに進み、早い段階で寛解が期待できます。費用も抑えることができるでしょう。しかし、癌が進行してから発見された場合は長期にわたる治療を余儀なくされます。治療の副作用などで社会復帰もままならず、収入が減っていくのに費用はかさんでいく…。そんな問題を抱えてしまうことにもなりかねません。
お金の問題が不安やストレスを呼び、闘病生活に悪影響を及ぼすことは避けるべきです。ここでは癌の治療にかかる費用や、それを支援してくれるさまざまな公的制度について説明していきます。
肌荒れは放射線治療や抗がん剤治療といった癌治療の副作用の1つで、比較的頻繁に発生します。とくに女性にとって肌荒れは天敵、非常に悩ましい問題となります。肌荒れを起こす部位や程度によってはどうしても人目を気にすることになり、誰にも会いたくなくなってしまうなど日常生活にも支障をきたしかねません。
スキンケアの基本は清潔と保湿だといわれますが、これは癌患者さんにとっても同様です。ただ、いつもと同じようなケアではいけません。日常生活においても注意すべきことがありますし、男性か女性かによっても違ってきます。
ここでは肌荒れに代表されるスキントラブルと癌治療の関係を考え、その対処法についてお伝えしていきます。
個人差はあるにしろ、多くの癌患者さんが「眠れない」「眠りが浅い」といった睡眠障害に悩まされています。癌患者さんであることを考えれば、睡眠障害の原因は数多くあるでしょう。治療の副作用や環境変化、そしてストレスや不安など、要素を挙げていけばきりがありません。
また、自分でも気づかないうちに睡眠障害に陥っていることがあります。日中に頭痛やめまいがしたり、集中力の低下や苛立ちを覚えたりしたことはないでしょうか。心当たりがあるのなら、それは睡眠障害かもしれません。
ここではそんな癌患者さんの悩みである睡眠障害にアプローチします。原因から治療法、そして日常生活上の注意点、そして睡眠障害との向き合い方まで、1つずつお伝えしていきますね。
たとえ癌になったとしても、自分は自分らしく生活していきたい、きっとそれはすべての癌患者さんの願いです。旅行に出かけたいというのもその1つかもしれません。
闘病中の旅行は不安だという人も多いでしょう。しかし、体調が良いのであれば気分転換のためにも行きたいところ。主治医の許可を前提に、思い切って出かけてみてはいかがでしょうか。
現在では闘病中の人でも旅行を楽しめるように、さまざまなサービスを用意している旅行会社がたくさんあります。中には医療スタッフが同行してくれるサービスもあるので、医学的管理が必要な人でも旅行に出かけられるのです。
もちろん基本は体調と相談しながら、無理のない旅行計画を立てましょう。ここでは闘病中の旅行について心得ておきたいポイントをまとめています。
がんの療養生活の過程には、いくつもの節目があります。診断や告知に始まって治療の開始や終了など、その都度患者さんの心は揺れ動き、精神的なストレスを抱えることも往々にしてあります。それは、患者さんを支える立場である家族も同様です。場合によっては、家族が患者さん本人以上に心のケアを必要とすることもあるでしょう。
こういったストレスを癒すには、同じ立場の人たちとの交流が有効だと考えられています。ここでは、そうしたがん患者さんや家族のためのコミュニティについて詳しくまとめました。
リハビリテーションとは、患者さんの日常生活の自立を目指して状態に応じたさまざまなトレーニングを行なうことです。がん医療におけるリハビリテーションも同様で、患者さんの回復力を高め、身体機能の維持と向上を図ります。
がん患者さんは、治療の副作用や合併症、後遺症などによって身体的・精神的な障害を受けることがあります。その状態に応じて、障害の軽減や悪化の予防、機能回復や維持のためにリハビリテーションが施されます。
ここでは、がんリハビリテーションの目的や役割、その内容などについてまとめています。
ヒトパピローマウイルスは、感染すると乳頭のように盛り上がった腫瘍を形成するウイルスで、最近ではHPVワクチンの普及によって存在を広く知られるようになりました。
HPV感染が子宮頸がんの原因となることでも注目されていますが、男性には関係ない、ということは決してありません。HPV感染は性感染症のひとつですので、パートナーとともに向き合うことが大切です。
ここでは、ヒトパピローマウイルスについて詳しくお伝えしていきます。
癌関連血栓症とは、がん患者さんが発症する合併症としての血栓症の総称です。こういう病名の存在そのものが、いかにがん患者さんが血栓症を起こしやすいかということを表しています。
がん関連血栓症の中でも、肺血栓塞栓症は場合によっては急激に悪化し、生命にかかわるケースもある怖い病気です。患者さんも正しい知識を持ち、疑わしい症状がみられた場合は早急に対応できるような心構えが必要です。
ここでは、がん関連血栓症について詳しくお伝えしていきます。
癌リスクを考えるポイントとして食生活の重要性が語られていますが、塩分の過剰摂取がもたらす健康被害についても多方面で研究が進められています。
特に日本食は醤油や味噌、漬物など塩分を多く含んでいる食品が珍しくなく、さらに塩辛やいくらの醤油漬けといった塩蔵食品も少なくありません。
塩蔵食品は胃癌リスクと相関性があるとされており、上手に塩分や塩蔵食品と付き合いつつバランスの良い食生活を考えることが癌予防においても大切です。
2016年1月に「がん登録推進法」が施工され、全国の医療機関や一部の診療所において癌患者に関する国への報告が義務づけられました。その結果、癌患者の人数や癌の罹患率についてより実態に近い統計データが得られるようになり、癌の罹患率に地域差が存在するらしいことも明らかになっています。
癌の罹患率が高い地域や低い地域がどうして存在しているのか、多角的な分析を行っていますので癌予防を考える参考にしてみてください。
日本人男性を対象にした大規模調査によって、牛乳や乳製品を多く摂取することで、前立腺癌の発症リスクがやや高まるかも知れないという結果が示唆されました。(※1)一方、牛乳や乳製品を飲むことで乳癌や骨粗鬆症を抑えられる可能性も指摘されています。(※2)
実際に牛乳が癌リスクへどう関係するのかは現時点で研究段階といえますが、どのような食品や食材であっても過剰摂取は健康を害するため、バランスの良い食生活を考えることが大切です。
※1参考元:国立研究開発法人国立がん研究センター癌対策研究所予防関連プロジェクト|乳製品、飽和脂肪酸、カルシウム摂取量と前立腺がんとの関連について
※2参考元:Dairy consumption and risk of breast cancer: a meta-analysis of prospective cohort studies(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21442197/)
癌は様々な要素が複合的に影響することで発癌へとつながっています。そのため、一概に癌の要因を断定することはできませんが、少なくとも生活習慣を健康に保つことが癌リスクを低下させて、発癌や再発の予防につながるという点は医学的にも認知されています。
喫煙や飲酒、食生活といった生活習慣を見直すことは、癌のリスクを低下させるだけでなく、その他にも様々な病気のリスクを低下させて健康的な生活を叶えるために効果的です。
癌の発生や転移に関与する生活習慣の1つに、日常的な食生活があります。
医学的に癌リスクへ直結すると認められている食材や食品はあまり多くありませんが、それでも牛や豚の赤身肉、加工肉、塩蔵食品などは大腸癌や胃癌のリスクを高めるとされています。(※1)
一方、食物繊維を多く含む食品が癌予防のサポートをしてくれることも指摘されており、上手な食生活をライフスタイルへ組み込むことで癌の予防効果を高めることが期待できるかも知れません。
(※1)参考元:がん情報サービス|がんの発生要因
癌におかされる、癌による直接的な影響や癌治療の影響で体重の減少が減少してしまうことがあります。また、異常な体重減少がきっかけで癌の発見につながることもります。そのため、意図しない体重減少を自覚した場合、医師へ相談して検診を受けることが望ましいでしょう。
癌によって体重が減少する理由や、体重減少と合わせてチェックすべき点についてまとめて解説していますので、発癌や再発に備える生活習慣のプランニングへご活用ください。
強いストレスが人々の心の健康を害することに加えて、慢性的なストレスによって肉体にも症状が現れることは医学的な事実です。そのため、ストレスによるマイナス効果が癌の発生や転移に関しても影響を与える可能性は、様々な場所で研究されてきたテーマです。
ここでは、ストレスが癌に与える影響や理由、癌の予防や治療を効果的に進める上で無視できないメンタルケアの方法などについてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
化学療法や放射線療法は口腔内の細菌を破壊し、化学療法剤の中には唾液分泌を減らす副作用がある薬剤もあります。そのため癌治療を行う前や後は口腔ケアが非常に大切です。丁寧に歯磨きやうがい、舌磨きなどのケアを行い、口腔内の乾燥を防ぎ保湿を意識しましょう。口内炎があり痛みなどを伴う場合には、刺激の少ないタイプや、ガーゼなどで保護したケアを実施してください。また定期的に歯医者を受診し、プロのケアやアドバイスを受けることも大切です。
癌の余命は統計学に基づき宣告されるもので、必ずしも余命が正確なわけではありません。中央値などで求めるため、余命よりも長く生きるケースもあるでしょう。余命を伸ばすためには栄養バランスのいい食事や体に優しい生活習慣を意識することが大切です。また少しでも体調に違和感などがあれば、早めに適切な治療を受けるようにしましょう。余命宣告を受ければ誰もが悲観になってしまいますが、できる限り前向きな生活を過ごすようにしてください。
癌の進行度を示す指標として、0から4までの5段階に進行度を分類した「ステージ」があります。一方、癌が悪化してしまい、標準治療にもとづいて有効な治療法が見つけられないような状態を「末期」と診断することもあります。
ステージ4とは原発巣から癌が他の組織や臓器へ転移している状態であり、必ずしも末期癌の状態とはイコールでないことも重要です。
ここではステージ4と末期との違いについて、一層に詳しく解説しています。
腫瘍細胞には大きく「良性腫瘍」と「悪性腫瘍」があり、一般的に癌として診断されるのは後者の悪性腫瘍となります。
例えば患者の皮膚や体内に腫瘍が見つかったとしても、それが良性であり患者の心身へ大きな影響を及ぼしていないのであれば、直ちに治療を行う必要はありません。一方、悪性腫瘍は速やかに治療を始めることが大切です。
ここでは良性腫瘍と悪性腫瘍との違いや、それぞれを区別するポイントなどを分かりやすく解説しています。
癌患者が癌によって身体機能に障害を負った結果、癌の治療を終えても身体障害者が残り生活に支障が出るケースがあります。その場合、癌患者として身体障害者手帳の交付を受けることができるようになります。
身体障害者手帳の申請や手続きには申請時期など注意すべきポイントもありますが、身体障害者手帳を受け取ることで得られる支援や助成といったメリットもあり、まずは基本を把握しておきましょう。
癌の症状の1つとして骨への転移があり、これを「骨転移」と呼びます。骨転移は人体を支える骨がもろくなり、骨折しやすくなったり「骨痛」といった痛みが生じやすくなったりといった症状です。
加えて、もろくなった骨はすぐに回復しないため、癌の治療を終えたとしてもきちんと骨の状態が改善するまで、骨転移していた部位に負担をかけないよう日常的に意識して生活しなければなりません。
ここでは骨転移による影響や、骨転移が発生した部位ごとに注意すべき日常生活のポイントなどをまとめていますので参考にしてください。
癌治療として放射線治療や化学療法(抗がん剤治療)を受けた場合、副作用として脱毛が引き起こされることがあります。
癌治療の副作用として生じる脱毛は、治療の内容や癌の発生している部位などによって全身性の抜け毛になることから、局所的な範囲で起きることまで様々であり、抜ける毛の種類についても髪の毛や眉毛、まつ毛、その他の体毛など色々なケースが考えられます。
癌治療によってどうして脱毛が発生してしまうのか、その原因や対処法、また脱毛後の頭皮ケアなどについて幅広く解説していますので、癌治療の維持やQOLの向上のためにご活用ください。
癌治療で手術や放射線治療、抗がん剤を受けた場合、それぞれの治療が原因となって貧血症状のリスクが高まることもあります。また、癌による体内出血が原因で貧血になる場合もあるでしょう。
癌治療を原因とする貧血については、治療を終えると改善・回復が期待されるものから、胃全切除によるビタミンB12欠乏症のように、治療後も慢性的に貧血リスクが高まってしまうものまで様々なケースがあります。そのため、癌や癌治療と貧血の関係についてあらかじめ把握しておき、症状を自覚した際に速やかな対策を考えられるようにしておきましょう。
癌治療として抗がん剤治療や放射線治療を受けた場合、多くの癌患者において口内炎ができやすくなるという副作用が考えられます。また、消化器系の癌の治療として胃や小腸などを切除した場合、消化吸収能力が低下して栄養状態が悪化し、口内炎リスクにつながるといったケースも少なくありません。
口内炎が深刻化すると、食事や会話が困難になって痛みによる精神的ストレスが強まるだけでなく、細菌感染によって全身性の感染症へ発展するといった恐れもあります。
癌治療と口内炎の関係についてまとめていますので、癌治療やケアの一環としてご活用ください。
リンパ節を切除したり、放射線治療や化学療法によって臓器や組織に負担がかかったりすると、リンパ液の流れが体内で停滞してしまって正常に回収されなくなり、特定の部位にリンパ液が溜まって腫れてしまうこともあります。これは「リンパ浮腫」と呼ばれる状態であり、癌治療を受けている最中だけでなく、治療後かなりの時間が経過してから発生する場合も少なくありません。
リンパ浮腫は見た目の変化を引き起こすだけでなく、倦怠感や動作困難、リンパ管炎といった種々の症状の原因にもなるため、対処法についてもきちんと把握しておきましょう。