診療科が連携して集学的治療を行う、千葉西総合病院
千葉西総合病院は千葉県松戸市にある医療機関であり、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入して直腸癌の外科治療などに活用しています。また、食道癌については手術だけでなく抗がん剤治療や放射線療法などを組み合わせながら、より治療効果を高められるようにと医療スタッフが一丸となって集学的治療による患者ケアを実践していることが特徴です。
千葉西総合病院の院長を務める三角医師は、日本循環器学会・循環器外科専門医として臨床現場で活躍するドクターであり、日本国内だけでなくアメリカでも医師免許を取得するなどグローバルな活躍を見せているプロフェッショナルです。また、医学博士として新しい治療法の検証や技術開発などにも力を入れており、病院そのものを安定させて医療環境を拡充させることで、本当に患者や医療スタッフのためになる病院経営を目指している人柄も見逃せません。
そもそも三角院長は前理事長から「1年間だけ」という約束で院長職を依頼され、2004年から臨床現場に立ちながら病院の運営を行ってきました。結果的に、誠実な病院経営や治療環境の提供を実践するために現在も院長職を務めており、今ではベッド数608床で職員数1,400人、診療科の数が31という病院にまで成長させました(2023年5月18日調査時点)。
医療講演も意欲的に行っており、次代を担う医療人の育成にも取り組んでいます。
千葉西総合病院ではそれぞれの診療科の医師が単独で癌患者の診察や治療に当たるのでなく、より良い治療効果を追求したり患者の安全性を確保したりするために、複数の診療科やドクターが連携してチーム医療を実践しながら集学的治療を行っています。
例えば呼吸器外科では手術前後に抗がん剤治療や放射線治療を併用することで、手術の難易度を下げたり、術後の再発リスクを軽減したりといった目標を追求しています。
原発性の癌について手術を始めとした集学的治療を行うことはもちろん、様々な転移性癌に関しても手術の可能性を否定せず、多角的なアプローチによって治療計画をプランニングしている点が特徴です。
千葉西総合病院では、それぞれの外科部門における癌手術の前後に放射線治療を行うことで、手術による治療効果を高めたり、癌の再発リスクなどをケアしたりといった集学的治療を実践しています。
また、手術と放射線治療だけでなく抗がん剤治療も組み合わせるなど、どのような治療プランであれば患者にとって最適な結果を期待できるのか、各診療科の医師や有資格者が互いにコミュニケーションを取りながら考えてくれることも魅力です。
千葉西総合病院の放射線科コメディカルでは、全ての患者に対して「生命だけは平等だ」という理念を掲げながら、24時間・365日体制の検査体制を維持しています。これにより、どのようなタイミングでも外科や内科の治療を下支えできるようになっており、また検査機器の導入や刷新も繰り返しながらより良い画像診断結果を得られるように努められていることが重要です。
なお、千葉西総合病院では放射線の画像診断や機器の操作に習熟した診療放射線技師が所属しており、前処置や撮像のポジショニング、画像構築などの業務をカバーしています。
千葉西総合病院では化学療法を専門的に取り扱う部門として、外来化学療法センターを開設しており、腫瘍内科医を筆頭にした化学療法チームが患者のために一丸となって治療を提供しています。
どのような化学療法を実践するか、どのような薬剤を使用するかなどは、腫瘍内科部長であり外来化学療法センター長である医師が患者や家族の意見もヒアリングしながら、ドクターたちの合同カンファレンスを通じて院内全体で検証・決定していることは見逃せません。
また、2019年4月には日本血液学会認定の血液専門医が赴任したことにより、血器腫瘍も含めた症例へさらに幅広く対応できるようになりました。
なお、外来化学療法センターに所属している看護師は、日本看護協会認定の緩和ケア認定看護師など癌治療に寄り添う専門家が複数存在していることも強みです。
スタッフ数も現在までに、看護師が6名、薬剤師が河本薬剤科主任以下3名、クラーク1名に増員されている。外来化学療法センターに配属される看護師はすべて専従でありスペシャリストも複数いる。淺野看護師は緩和ケア認定看護師であり、桑原看護師はリンパ浮腫専門看護師である。
引用元:2021.12【外来化学療法現場ルポ】医療法人徳洲会千葉西総合病院
http://www.chibanishi-hp.or.jp/pdf/220510.pdf
千葉西総合病院では2016年5月に手術支援ロボット「ダヴィンチXi」を導入しており、当初は泌尿器科分野を主としてロボット支援手術を実践してきました。
その後、消化器外科や心臓血管外科といった診療科でもダヴィンチXiの治療効果がメリットを生み、2023年5月現在は2台のダヴィンチXiが稼働しています。
ダヴィンチXiを使ったロボット支援手術では、単に外科医として経験を積んだドクターというだけでなく、ロボット支援手術に特化した知識や経験も備えた有資格者が執刀医を務めます。
ダヴィンチXiによるロボット支援手術は、精細なモニターや3Dカメラ、鉗子付きロボットアームといった機能を駆使して、従来の開腹手術と同等かつ内視鏡手術のようにダメージを抑えた、低侵襲手術を実現できることが魅力です。
ダヴィンチXiによるロボット支援手術の実績は2016年~2021年の間で全科累計1,260件となっており、現在進行形で癌患者を含めた様々な患者の治療に貢献しています。
ロボット支援手術を担当するには、ロボット支援手術ならではの操作法や手術手順を理解しなければなりません。千葉西総合病院ではロボット手術を指導できる医師が3名所属しており、後進の育成を行いながら病院全体の医療レベルの発展にも貢献しています(2023年5月18日調査時点)。
直腸がんに関しては、ダヴィンチにより手術時間が大幅に短縮するわけではありませんが、手技の正確性においては確実に向上しているといえます。また、がんの進行具合によりますが、肛門の温存率も腹腔鏡手術と比べて高いというデータもあり、術後の患者様のQOL(生活の質)改善にもつながるかと思います。
引用元:千葉西総合病院 ロボット手術センター ダヴィンチ
https://davinci.chibanishi-hp.or.jp/
千葉西総合病院で放射線治療を受ける流れについてまとめました。
千葉西総合病院の公式サイトにおいて、どのような流れや手順で放射線治療を受けられるか具体的な紹介はありませんでした。しかし、呼吸器外科など複数の診療科において放射線治療を併用した集学的治療の実践が紹介されており、例えば以下のような流れとなります。
千葉西総合病院では3種類の予約方法が採用されており、以下のいずれかの方法から随時適切なものを選択してください。
なお、予約コーナーを活用した予約は診療科によって不可能な場合もあります。また、予約専用ダイヤルは「047-709-3677」です。
保険診療による治療が行われており、具体的な費用は治療内容によって左右されます。ただし初診時に紹介状がない場合、初診時選定療養費として別途7,000円(税込)(歯科・歯科口腔外科は5,000円(税込))が必要です。
医療法人徳洲会 千葉西総合病院 | |
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診療科目 | 内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、血液内科、腫瘍内科、糖尿病内科、腎臓内科、神経内科、疼痛緩和内科、外科、乳腺外科、呼吸器外科、心臓血管外科、消化器外科、整形外科、脳神経外科、形成外科、小児科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、病理診断科、臨床検査科、救急科、歯科・歯科口腔外科、麻酔科 |
診療時間 | 平日8:00~18:30/土8:00~11:30(診療科によって時間が異なることがあります) |
休診日 | 日曜、祝祭日、年末年始 |
所在地 | 千葉県松戸市金ケ作107-1 |
電話番号 | 047-384-8111(代表)/047-709-3677(予約専用) |
ベッド数 | 医療法承認病床数608床(2023年5月18日調査時点) |
年間治療患者数 | 2021年度の総手術件数:4,767件 |
対応可能な治療方法 | 手術治療、放射線治療、化学療法 |
設備 | 血管撮影装置(6台)、ラジオアイソトープ(2台)、MRI(2台)、CT(4台)、腎・尿管結石破砕装置、透析装置(44台)、ロボット支援手術システム ダヴィンチXi(2台)(2023年5月18日調査時点) |
URL | http://www.chibanishi-hp.or.jp/ |