いちから分かる癌転移の治療方法ガイド

いちから分かる癌転移の治療方法ガイド » 癌の転移に負けない治療方法について » ANK免疫細胞療法

ANK免疫細胞療法

このページではANK免疫細胞療法の概要を解説していますので、参考としてご活用ください。

ANK免疫細胞療法とは

がん攻撃の要「NK細胞」を用いたがん治療

ANK(Amplified Natural Killer)免疫細胞療法とは、リンパ球の一種であるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を用いたがん治療のひとつです。

1990年初頭に京都大学の研究者2名が、困難と言われてきたNK細胞の本格培養に成功。NK細胞の増殖と活性化、ふたつの意味を込めてAmplified(増強)Natural Killer免疫細胞療法(ANK自己リンパ球免疫療法、ANK療法)と命名しました。

研究者らは、2001年にリンパ球バンク株式会社を設立。2001年から2023年3月末時点での治療実績は、3,519例にのぼります。

※参照元:リンパ球バンク公式HP(https://www.lymphocyte-bank.co.jp/jisseki.html

ANK免疫細胞療法の特徴

増強NK細胞で治療部位を問わずがんを攻撃

ANK免疫細胞療法は、自身の体内にあるNK細胞を用いたがん治療です。発見したがん細胞を攻撃・殺傷するという役割を持つNK細胞を体外へ取り出し培養。増殖・活性化したNK細胞を体内に点滴で戻すことにより、直接がん細胞を攻撃するというものです。

部位を問わず、再発転移についても治療可能。また、手術や抗がん剤治療、放射線治療といった、がんの標準治療とも併用することができます。

治療の方法「治療は12回の分散投与が基本」

ANK免疫細胞療法では、まず患者自身の血液(5,000~8,000ml相当)からNK細胞を含むリンパ球を分離採取。

採取したリンパ球を京都の細胞培養センターへ運び、2~4週間かけてNK細胞の培養を行います。その後、培養したNK細胞を点滴にて体内へ戻すという流れです。

NK細胞には強い免疫刺激作用があるため、安全性を考慮し、週2回・計12回の分散投与が基本です。1回の点滴にかかる時間は、30分~1時間程度。このサイクルを継続し、体内のNK細胞ががんを攻撃できる力を維持していきます。

ANK免疫細胞療法の効果

がん細胞を攻撃する体内の免疫細胞が活性化

点滴によって戻されたNK細胞は、がん細胞を強力に攻撃する能力を持っており、体内にあるがん細胞を直接攻撃します。

また、免疫刺激系のサイトカイン(たんぱく質の一種)を大量放出することで、働きが鈍っていた体内のNK細胞を活性化し、攻撃力を高めるという効果も期待できます。

さらに、NK細胞はT細胞の一種であるCTL細胞も刺激。体内でがん細胞に攻撃をかけるCTL細胞はごく一部ですが、NK細胞の強い免疫刺激を受けることで活性化され、がん細胞への攻撃が期待できるようになります。

※参照元:リンパ球バンク公式HP(https://www.lymphocyte-bank.co.jp/ank.html

ANK免疫細胞療法の副作用

点滴後は発熱などの免疫副反応あり

ANK免疫細胞療法では、活性を高めたNK細胞を体内に戻すことで、大量の免疫刺激物質(サイトカイン)が放出されます。その結果として、点滴のたびに発熱・悪寒・倦怠感といった免疫副反応が見られるのが特徴です。発熱については必発となりますが、症状は一過性のもので自然と治まります。

とくに、初回の点滴時に顕著な免疫副反応が見られるケースが多いため、点滴当日はもちろん、その後数日はゆっくり体を休められるようにしたほうが良いでしょう。

※参照元:リンパ球バンク公式HP(https://www.lymphocyte-bank.co.jp/ank/conte01/

一般的な免疫細胞療法とANK免疫細胞療法の違い

細胞数と活性度の違いにより免疫副反応が異なる

一般的な免疫細胞療法では、培養後は大部分がT細胞でNK細胞はわずかです。その結果、点滴後の免疫副反応もほとんどありません。

一方、ANK免疫細胞療法は、大量の血液を介して集めたNK細胞を活性化・増殖させるものです。免疫副反応としては点滴の際に発熱を伴うことがあります。これはANK免疫細胞療法に見られる特徴の一つで、投与されたNK細胞には、一般的な免疫細胞療法を上回る細胞数と活性度が得られていることが要因です。

ANK免疫細胞療法はがん細胞を強力に攻撃する能力を持っているため、安全性を考慮した投与が必要になるでしょう。

治療対象のがんの種類とステージ

種類を問わずがん治療が可能

ANK免疫細胞療法では、がんの種類を問わず治療を行うことができます。胃がん・肺がん・大腸がん・乳がん・食道がん・すい臓がん・肝臓がん、悪性リンパ腫やATL(成人T細胞白血病)なども対象です。

ステージ(病期)については、どのステージでも治療を受けることが可能。ただし、基本的には早期に治療を受けるのが望ましいとされています。

ANK免疫細胞療法が受けられる 全国の病院

ANK免疫細胞療法は、再生医療等安全性確保法により定められた第3種再生医療であるため、治療を行う医療機関は、各地方の厚生局に届け出が必要となります。ここでは、届け出が受理された全国のANK療法実施医療機関についてご紹介します。

松本クリニック銀座

松本クリニック銀座のHPキャプチャ
引用元:松本クリニック銀座公式HP(https://matsumoto-clinic-ginza.com/) がん治療の詳細を
公式HPで確認

免疫力でがんに立ち向かう治療を提案

松本クリニック銀座では、一般内科・メタボ外来のほか、花粉症・漢方・ビタミンC点滴・ANK免疫細胞療法を取り扱う特殊外来を設置。「年代に応じた心身の最高の健康」の提供を目指し、がんをはじめとするさまざまな病気と向き合っています。

ANK免疫細胞療法のほか、抗がん作用・免疫力向上が期待できる高濃度ビタミンC点滴を取り扱っているのも特徴のひとつ。プライバシーを気にせず治療に集中できるよう、ゆったりとした個室感覚の処置室を完備しています。

ワンストップでANK免疫細胞療法ができる

松本クリニック銀座では、面談・治療のプランニング・リンパ球分離採取・治療に至るまで、ワンストップで対応できるのが強み。費用や身体負担を極力抑え、治療に専念できる環境を整備しています。

リンパ球分離採取に関しては、看護師・臨床工学技士といった専門家がチームとなり、安全性に配慮した採取を目指しているのが特徴。場合によっては、NK細胞との相性がよく、その働きをサポートする分子標的薬の併用も検討しています。

所在地 東京都中央区銀座7-15-3 第5安田ビル2F
アクセス情報 東京メトロ「東銀座駅」3番出口より徒歩4分
電話番号 03-3544-8171

ひわきクリニック

ひわきクリニックのHPキャプチャ
引用元:ひわきクリニック公式HP(https://www.hiwaki.com/index.html) がん治療の詳細を
公式HPで確認

長期再発予防を目指すがん治療設計を提案

標準治療のみではがん幹細胞が残存し、再発転移を完全に防げないという観点から、ひわきクリニックでは「標準治療とANKがん免疫療法」を併用。長期再発予防を目的とした、がん治療設計を提案しています。

ひわきクリニックのがん治療設計は、「どのような方法があるのか」「どんな治療計画が適しているのか」について、患者と医師が話し合いながら決定。標準療法を基本とし、必要に応じて自由診療を組み合わせるという形をとっています。

面談を通して治療の可否を医師が判断

ひわきクリニックでは、京都の培養センターと提携したANKがん免疫療法を提供しています。ANKがん免疫療法が可能かどうかについては、面談(要予約、30分5,000円(税不明))によって医師が判断することになります。

治療では、特殊なリンパ球採取装置を使い、遠心分離でリンパ球を採取。培養センターでNK細胞のみを選択的に増殖、活性を最大限まで上昇させます。活性を高めたNK細胞は一度に体内へ戻すと危険が生じるため、週2回の点滴を12回に分けて実施します。

所在地 福岡県北九州市小倉北区浅野2-14-65 アパホテル小倉駅前1F
アクセス情報 JR「小倉駅」北口より徒歩2分
電話番号 093-511-2014

えびのセントロクリニック


引用元:えびのセントロクリニック公式HP(https://ebinocentro-c.com/) がん治療の詳細を
公式HPで確認

豊富な検査設備と入院設備を完備

西洋医学と東洋医学の融合を目指し、地域密着の医療を提供しているえびのセントロクリニック。クリニックでありながら、がん検査に役立つCT・MRI等の画像検査機器を完備しているほか、呼吸機能検査・NO検査等の設備も取り揃えています。

がん検査・治療においては入院が必要となるケースも多いですが、えびのセントロクリニックでは19床の急性期病床を設置(2023年5月18日調査時点)。場合によっては、入院下での精査・治療も可能となっています。

患者の意思に沿って治療方針を決定

えびのセントロクリニックでは、がんに対する免疫療法としてANK免疫細胞療法を提供しています。成人T細胞白血病、消化器系・肺がん系・腎臓系といったすべてのがんに適応する治療法で、標準治療の適応が難しい…と診断された方にも、治療を施せる可能性があるとのことです。

患者中心の心の通った医療を基本理念としており、治療内容やリスクについて納得いくまで説明。患者の意見を最大限に尊重した、治療方針の決定を心がけています。

所在地 宮崎県えびの市大字上江1007-4
アクセス情報 えびの飯野駅から車で5分/高速バス停「飯野」より徒歩10分
電話番号 0984-33-5777

東洞院クリニック

東洞院クリニックのHPキャプチャ
引用元:東洞院クリニック公式HP(https://www.higashino-toin.jp/) がん治療の詳細を
公式HPで確認

細胞培養センターを併設する医療機関

京都の東洞院クリニックは、ANK自己リンパ球免疫療法を実施する医療機関。完全予約制での診療となっています。

また、細胞培養センターを併設しており、全国のANK自己リンパ球免疫療法実施機関で採取されたリンパ球を培養する設備を整えています。

全国のANK療法実施機関と提携

東洞院クリニックでは、ANK自己リンパ球免疫療法を取り扱っている全国の医療機関と提携し、細胞の培養を行っています。受付については、リンパ球バンク株式会社が事務代行を受託しているのが特徴です。

ANK自己リンパ球免疫療法は自費治療で対応しています。

所在地 京都府京都市中京区室町通御池下ル円福寺町338 樋口進和ビル1F
アクセス情報 京都市営地下鉄「烏丸御池駅」より徒歩2分
電話番号 0120-51-2251