いちから分かる癌転移の治療方法ガイド

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神奈川県立こども医療センター 小児がんセンター

神奈川 手術放射線治療
神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターのキャプチャ
引用元:神奈川県立こども医療センター 小児がんセンター公式HP
http://kcmc.kanagawa-pho.jp/shounigancenter/

小児がん拠点病院として指定

神奈川県立こども医療センターは平成25年に「小児がん拠点病院」として指定されたのを機に、院内に子どものがんを専門的に扱う小児がんセンターを開設。その後、平成31年に再度小児がん拠点病院に指定されています。

小児がんを治療するにあたっては医師の力だけに頼らず、看護師・薬剤師・臨床検査技師・診療放射線技師・管理栄養士・臨床心理士など他職種が協力し合いながらサポートすることが大切だと考えています。そのため、定期的に他職種間の会議を開いたりするなど、スムーズに連携を図れる仕組みを構築。また、各種セミナーやイベントなどの開催情報を積極的に発信し、退院後の就学支援や就労の相談にも応じています。

神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターの医師

北河 徳彦小児がんセンター長

日本小児外科学会の専門医・指導医・評議員や日本外科学会の専門医・指導医など小児に関する様々な資格を有している医師です。小児一般外科や新生児外科などを得意分野に挙げており、小児センター長として積極的に患者や家族のサポートに携わってくれるでしょう。一人でも多くの笑顔が見られるように「分かりやすい説明と確かな技術」をモットーに掲げ、診療を行っています。

目次

神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターの特徴

スムーズな診療が行える体制を確立

小児がんの治療において、医師だけでの支援ではなく看護師・薬剤師・管理栄養士など様々な専門職によるサポートが必要になってきます。神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターでは関連する職種のスタッフが積極的に連携を図り、情報提供や相談支援ができるような体制を確立。血液・腫瘍科をはじめ、脳神経外科や腫瘍外科、整形外科、放射線科、病理診断科が主な診療科が設けられており、様々な専門家が参加した治療方針について検討する会議を開催しています。

さらに行政機関や診療連携病院などとも連携を図り、より安心して治療が行えるようにサポートしてくれるでしょう。

神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターの治療方法

放射線治療

快適に検査・治療が行えるようにサポート

子供にとって放射線の画像検査や治療を行うことは、非常に不安も強くありストレスになってしまうケースもあるでしょう。その結果、検査や治療を拒否してしまうことも少なくありません。神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターでは子供が少しでもリラックスして検査・治療ができるような環境を整えています。

たとえばCT撮影装置に可愛らしい絵柄をラッピングして機械的な印象を与えないことで、恐怖心を和らげる配慮がされています。また子供用番組やアニメのDVDを観ながら検査を受けられるようにしているほか、様々な工夫が施されています。どうしても、じっとできない小さな子供に対しては薬剤を用いて、眠らせた状態で検査・治療を行うケースも。正確な診断が行えるように多種多様な方法で対処してくれます。

放射線治療装置(リニアック)を提供

神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターの放射線治療は、リニアックと呼ばれる装置を使用しています。リニアックとは一般的な照射だけでなく、強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線治療(SRT)などにも対応することが可能な装置です。この装置によって幅広いがんに対し、高エネルギー放射線照射を活用した治療が行われています。

また、手術が困難なケースにおいて、リニアックを用いて手術前にがん組織をある程度小さくする「術前放射線治療」や、術後に残ったがん病変に対して照射する「術後放射線治療」など様々な放射線治療も行っています。

小児を対象としているため、好きな音楽やDVDを流すことも可能。よりリラックスできる環境にするためにも、治療前に相談してみると良いでしょう。

放射線は正常組織にも影響を与えますが、正常組織は、がん細胞ほどには放射線の影響を強く受けません。治療内容や部位によって副作用(有害事象)の症状もそれぞれです。治療が決まったら、医師や看護師から、予想される症状や注意点、対処方法などの説明があります。

引用元:がん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/radiotherapy/index.html

>>癌治療のひとつ「強度変調放射線治療
(トモセラピー)」について詳しく見る

その他

緩和ケアサポートチームを設置

神奈川県立こども医療センターでは「緩和ケア普及室」を設置。こども医療センターを利用する全ての子どもや家族、これから生まれてくる子供などの精神的・身体的な辛い症状を少しでも和らげるように、他職種で構成されたチームでサポートしています。

病気の種類やタイミングは一切関係ないため、誰でも気軽に相談できるのがポイント。緩和ケア普及室専従の医師や看護師・児童思春期精神科や総合診療科などの医師、緩和ケア認定の看護師、小児がん相談室の看護師、薬剤師、管理栄養士、ソーシャルワーカーなどの専門職が所属しています。さらにファシリティドッグハンドラーやファシリティドッグも関わっており、子供がリラックスできる環境となっているのも特徴的です。

小児がん相談支援室を設置

小児がんの拠点病院として指定されたことを受け、平成25年4月に「小児がん相談支援室」を設置しています。研修を受けた専従の看護師やソーシャルワーカーの小児がん相談員が、子どもやその家族の様々な相談に応じています。

相談の内容によっては医師や保健師、学校の教員、地域の支援者とも連携を取りながら、相談に適切に対応してくれます。子供や家族が話したい、相談したいことに耳を傾けながら、一緒に問題解決が図れるようアドバイスを実施。新たに入院となった子供や家族に対しては、診断後できるだけ早い段階で小児がん相談員が面談を行い、入院中に利用可能なサービスや状況に合った情報を提供してくれます。

ファシリティドッグで笑顔に

神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターでは2012年よりファシリティドッグが常勤しています。ファシリティドッグとは、医療チームの一員として施設に勤務する犬のことです。

欧米ではファシリティドッグが多数の場所で活躍していますが、日本ではほとんど導入されていません。もちろん衛生面などで不安に思う方も多いでしょうが、ファシリティドッグは遺伝的な素質を考慮して選ばれており、人間のことが好きになるよう幼児期より専門的なトレーニングを受けながら育った犬です。

さらにファシリティドッグと一緒に活動しているハンドラーは、臨床経験の豊富な看護師が務めています。そのため単にスキンシップを図るだけでなく、採血・点滴・検査・処置などの付き添いをはじめ、手術室までの付き添いやリハビリの応援など幅広い治療のサポートも行っているのです。

ファシリティドッグとの交流を通じて、子供が辛い治療を自分で頑張ろうと思えるようにサポートをしています。またファシリティドッグに触れることで、癒しの効果も期待でき、自然と笑顔になれるでしょう。

神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターの施術について

神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターで受診する流れについてまとめました。

受診の流れ

来院の前に

受診するには医療機関からの紹介が必要です。かかりつけの病院で紹介状を作成してもらい、小児がんセンター地域医療連携室まで郵送します。診察日が決定したら手紙または電話にて、病院側より折り返しの連絡がきます。

初診日当日

新患受付にて患者登録などの手続きを行います。そのあとで診療科受付を行い、診療科外来にて診察する流れです。診察が全て終われば会計・支払を行います。薬があれば薬局にて薬を受け取り帰宅してください。

予約方法

基本的には紹介状を郵送した後に、保護者へ電話や手紙で初診日の連絡がきます。もし変更したい場合にはセンター地域医療連携室まで電話にて連絡をしてください。

治療費について

治療費についての記載は見当たりませんでした。

神奈川県立こども医療センター 小児がんセンターの基本情報

神奈川県立こども医療センター小児がんセンター
診療科目 血液・腫瘍科、腫瘍外科、脳神経外科、整形外科、放射線科、病理診断科、内分泌代謝科、麻酔科、小児がん相談支援室、看護局、臨床心理科、放射線技術科、検査科、栄養管理科、薬剤科、リハビリテーション科、緩和ケアチーム、NST、臨床研究所
診療時間 9:00~17:00
休診日 土曜・日曜・祝日
所在地 神奈川県横浜市南区六ツ川 2-138-4
電話番号 045-711-2351
ベッド数 こども専門病院340床、障害児入所施設90床
(2023年5月18日調査時点)
年間治療患者数 2021年度 新規診療開始患者94名
対応可能な治療方法 手術治療、放射線治療など
設備 MRI、CT、リニアックなど(2023年5月18日調査時点)
URL http://kcmc.kanagawa-pho.jp/shounigancenter/