胆道は肝臓から十二指腸までをつなぐ、胆汁の通り道です。この胆道にできるがんを胆道がんと呼びます。胆道がんの症状や治療法、転移しやすい部位について解説していきます。
胆のうと胆管を合わせて胆道と呼び、胆道に悪性腫瘍ができたものが胆道がん(胆管がん)です。胆管の部位によって名称が変わり肝内胆管がん、肝外胆管がん(肝門部領域胆管がんと遠位胆管がん)と呼びます。
がんが進行し、大きくなるにつれて腹部の張りや痛みなどの症状が出現。大きくなるとともに肝機能の低下が見られ、黄疸や腹水が起こり始めます。
がんが小さくても破裂する場合があり、そのときは腹部の激しい痛みと血圧低下が起こり命にかかわる可能性があります。
胆道がんは大きくなるまで気づきにくく、腹部超音波やX線CT、MRIなどの精密な検査で発見されることがほとんどです。
胆道がんの進行の程度や患者の状態については「病期(ステージ)」によって分類されます。また、胆道がんのステージは早期である0期からⅣ期まで存在しており、それぞれのステージは「T・N・M」という3種類のカテゴリー(TNM分類)のパターンによって決定されることも特徴です。
TNM分類はそれぞれ以下のカテゴリーとして区別されます。
なお、胆道がんのステージはさらに、以下の5つの領域ごとに診断されることも重要です。
肝内胆管がんのステージはⅠ期からⅣB期まで5つの種類に区分されます。
肝門部領域胆管がんのステージは0期~ⅣB期まで8つの区分で評価されます。
遠位胆管がんでは0期からⅣ期まで7つの区分で評価されます。
胆のうがんは0期~ⅣB期まで9つの分類で評価されます。
十二指腸乳頭部がんは0期~Ⅳ期まで8つの区分で評価されます。
胆道がんの治療は、外科手術によりがんによる死亡率を低下させることが可能だと言われています。しかし、肝臓や膵臓、十二指腸など重要な臓器が関わってくるため、大規模な手術が必要。そのため、術後の合併症やほかのがん手術に比べてリスクが高いのが現状です。
放射線治療は一般的ながん治療のひとつとして認知されていますが、胆道は放射線の感受性が低いため、それだけで根治することは困難。しかし手術で切除できない場合や術後の再発により局所でとどまっている場合など、状態に応じて放射線治療が行われることもあります。
また、切除ができない場合はゲムシタビンとシスプラチンを併用した抗がん剤を用いて治療が行われることも。胆道がんの治療で有効なのは外科手術だといえます。
腫瘍が大きくなると、肝臓を覆う肝被膜が腫瘍によって伸ばされて内臓痛を感じるようになります。小さながんでも、肝臓の外へ突き出るように大きくなった場合、腹腔内で破れて激しい腹痛と血圧低下を招くこともあるのです。
また、がんが染み込むように広がる浸潤と呼ばれる状態が肝臓の上にある横隔膜で起こると、右肩に拡散痛が生じる人も。
後腹膜に浸潤した場合は、痛みを伝える神経に損傷が起こり神経障害性疼痛(しんけいしょうがいせいとうつう)を引き起こすこともあります。
胆道がんが転移しやすい部位としては、肝臓、腹膜、リンパ節、肺、骨が挙げられます。肺に転移した場合は肺がんではなく、胆道がんの肺転移と呼び、転移したばかりでがんが小さいうちは症状がないことの方が多いです。
肺転移が確認された場合、治療は抗がん剤治療が行われます。骨に転移が生じた場合は放射線治療が行われ、痛みに応じて鎮痛剤を使用。放射線治療には痛みの緩和のほか、神経への影響の予防、骨折の予防が期待されます。
胆道がんの早期発見・早期治療を目指す上で、そもそも癌が発症しないよう予防意識を持って取り組むことが大切です。しかし、リスクを常にゼロとすることは困難であり、そのために適切なスクリーニングや検査によって速やかな発見および治療へのルートを開拓することがポイントとなります。
胆道がんの発生リスクについては、膵胆管合流異常症などの疾患が危険因子として知られている他、印刷工場などで使用されている一部の化学物質も胆道がんのリスクを高める要因であると考えられています。ただし、その他に明確な危険因子は確立されておらず、総合的な癌予防としてはタバコやお酒、生活習慣の乱れといった各種要因を改善することが大切です。
ここでは、それぞれのリスク因子を踏まえた胆道がんの予防について解説していますので、日常生活の見直しを含めてライフスタイルの参考にしてください。
上述したように、胆道がんでは特定の疾患や化学物質がリスク因子として認められています。
まず、先天性疾患である膵胆管合流異常症など特定の病気や疾患に関しては、胆道がんの発生リスクが高いとされています。そのため、生まれつきの特性として癌リスクを抱えている人や、関連する疾病についての症状や既往歴のある人は医師と相談して定期的な検診などで早期発見に努めることが大切です。
また特定の化学物質として、印刷工場や製造業などで使用される「ジクロロメタン」と「1,2-ジクロロプロパン」が胆道がんの発生リスクに関連していると考えられています。そのため該当する化学物質に接触する可能性のある人は、可能な限りこれらの化学物質もしくはそれを含んだ薬品や製剤への接触を回避して、曝露を避けられるよう努めることが予防につながります。
※参照元:がん情報サービス|胆道がん(胆管がん[肝内胆管がんを含む]・胆のうがん・十二指腸乳頭部がん) 予防・検診(https://ganjoho.jp/public/cancer/biliary_tract/prevention_screening.html)特定の癌リスクについて対処するだけでなく、そもそも日本人の癌予防にはあらゆる癌に関してリスク因子として懸念される生活習慣の見直しや改善が必要です。
まず、日本人を対象とした予防研究により、癌のリスクを高める因子としてあげられるものが「喫煙」です。
喫煙は日本人男性の癌原因として第1位、女性でも感染に次いで第2位となっており、日常的にタバコを吸う人はそれだけで胆道がんを含めて様々な癌のリスクが高くなると考えることができます。
そのため癌の再発予防に取り組む上で、禁煙することは重要なポイントの1つです。また喫煙による影響は、自分が積極的にタバコを吸う能動喫煙だけでなく、周囲の人が吸っているタバコの煙を吸い込む受動喫煙によっても生じます。そのため家族に喫煙者がいる場合、一家全員で禁煙に取り組み、飲食店や商業施設では禁煙環境を叶えられる店を選ぶといった配慮が有効です。
※参照元:がん情報サービス|科学的根拠に基づくがん予防(https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/evidence_based.html)昔から「酒は百薬の長」と言われましたが、現在の研究によって、少なくとも癌リスクとして考えた場合「お酒は1滴も飲まない」ということが最も有効な癌予防であると知られています。また胆道がんや食道がんのリスクは明確に飲酒で増大するとされていることも無視できません。
そのため、普段お酒を飲まない人はそのままお酒を飲まない暮らしを続け、日常的な飲酒習慣のある人は禁酒に取り組むことが推奨されます。ただし、お酒を好きでどうしてもお酒を飲みたいと考える場合、まずは酒量を減らし、お酒を飲むにしてもアルコール度数の低い酒類を選択するといった配慮が重要です。加えて連日の飲酒をするのでなく、休肝日を設定するなどお酒を飲まない日を置くことも忘れないようにしてください。
※参照元:がん情報サービス|科学的根拠に基づくがん予防(https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/evidence_based.html)塩分の多すぎる食事やビタミン・食物繊維の不足、また熱すぎる食品の摂取といった食生活も癌のリスクを高める要因です。
例えば減塩料理は高血圧や心臓病といった生活習慣病のリスクを減らし、胃がんなど消化器系の癌のリスク低減にもつながると考えられています。また野菜や果物をとらない人はビタミンや食物繊維など大切な栄養が不足しがちになり、癌を含めて様々な健康悪化のリスクを高めることも重要です。
熱すぎる食べ物や飲み物は食道などの粘膜にダメージを与えて癌のリスクを高めると指摘されており、適度に冷ましてから飲食するといった習慣を心がけましょう。
※参照元:がん情報サービス|科学的根拠に基づくがん予防(https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/evidence_based.html)適度な運動習慣は癌の発生率を下げる取り組みとして知られており、特定の癌についてはほぼ確実に癌予防へ有効であると報告されています。加えて、適度な運動習慣によって心肺機能を高めることで、心臓病などの疾患のリスクについても低減できることがポイントです。
適度な運動習慣として考えられる運動量は個人差もあるものの、一般的に年齢で区別されており、例えば成人の男女であれば「歩行または同等以上の身体活動を毎日60分以上」に加えて「毎週60分以上の息が弾み汗をかく程度の運動」が推奨されています。
一方、高齢者については「歩行または同等以上の身体活動を毎日40分以上」に加えて有酸素運動や筋肉トレーニング、ストレッチといった運動を「週3日以上」行うことが目安となります。
ただし、そもそも運動経験や運動習慣のない人はいきなり無理をするのでなく、まずはできる範囲で意識的に体を動かし、運動に慣れることから始めてください。
※参照元:がん情報サービス|科学的根拠に基づくがん予防(https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/evidence_based.html)食生活や運動習慣にも関連しますが、過度な体重増加(肥満)や体重減少(痩せ過ぎ)といった状態も癌リスクを増大させる生活習慣として認められています。
身長に対する適正な体重や性別ごとの適正体重については「BMI(Body Mass Index)」という指標で判断されており、具体的にはBMI数値が高くなるほど肥満傾向にあると分かります。
BMIは体重(kg)を身長(m)の2乗で割った数であり、身近な電卓などを使って以下のような計算式で出すことが可能です。
BMIは男女ともに「21~25」の範囲で維持することが大切とされており、それを下回ったり上回ったりしている人は食生活の見直しや運動習慣の見直しなどを含めて、体重管理を意識するようにしましょう。
どれだけ予防を意識しても、癌の発生リスクを完全にゼロとすることは困難です。そのため、癌予防への取り組みを日常的に行いつつ、適切な検査や定期的な検診を行って癌の早期発見につなげられるよう備えることが肝心です。
胆道がんについては、それだけを明確なターゲットとして検査できる手法はガイドラインにおいて確立されていません。そのため胆道がんを含めて様々な癌の発見につながるような検診などを複合的に受けて、万一の事態へ備えることが有用です。
ここでは一般的に使用される癌のスクリーニングや検査方法についてまとめていますので、ぜひ参考にしてください。なお、検診や検査の結果にかかわらず、自分の体調や状態に違和感や不安を抱いた場合は速やかに医師へ相談するようにしてください。
血液検査によって血中の成分を個々に分析することで、体調変化や病気のリスクなどを発見できる可能性があります。
人の血液に含まれる様々な物質の割合は、それぞれ医学的に適正とされる範囲が定められており、いずれかの成分が明らかに過剰であったり少なすぎたりする場合、何らかの疾患や体調悪化が発生している可能性が懸念されます。
ただし、血液検査の結果は疾病以外の原因で変化することもあり、血液検査で異常値が認められたからといって直ちに癌や病気になっている証拠であるとは限らない点も覚えておきましょう。
胆道がんに関連する成分としてはALPやビリルビン(胆汁の色素)、γGTPなどが知られています。
癌や腫瘍細胞の中には、特定のタンパク質などを産生するものがあります。そして、そのような物質が血中成分として含まれている場合、対応する癌が体内に発生している可能性があると考えられます。
このように、特定の癌や腫瘍細胞と結びつけられるタンパク質などの物質を、癌の指標という意味で「癌マーカー」や「腫瘍マーカー」と呼び、腫瘍マーカー検査は血液検査の一環として実施することが可能です。
胆道がんに関連した腫瘍マーカーとしては「CA19-9」や「CEA」といった物質が知られています。
ただし腫瘍マーカーが存在したからといって絶対に胆道がんがあるとは限らず、また腫瘍マーカーの数値が低いからといって癌が存在しないという証明にもなりません。
※参照元:胆道がん(胆管がん[肝内胆管がんを含む]・胆のうがん・十二指腸乳頭部がん) 検査(https://ganjoho.jp/public/cancer/biliary_tract/diagnosis.html)腹部超音波検査は、超音波を発生する機器を体表面に当てて、体内へ超音波を照射し、反響してきた音波を画像化することで体内の様子を視覚的に確認する方法です。
胆道がんの特徴として、胆管の狭窄や胆汁の貯留による部分拡張が発生しやすくなります。そのため、そのような臓器形状の変化を見ることで胆道がんのスクリーニングへつながることもあります。
超音波検査は痛みや患者の肉体への負担がなく、妊娠中の女性や造影剤アレルギーなどのある人であっても検査を受けることが可能です。
CT検査はX線を使って被検者の体を断面的に撮影する画像診断の1つです。超音波検査やレントゲン検査よりも詳細に体内の状況をモニタリングできる検査であり、胆管の拡張部位や程度、周辺臓器などへの転移の状況などをCT検査で確認することができます。
CT検査は癌診断や癌治療において有効な画像診断ですが、放射線の1種であるX線を使用するため、妊娠中の女性など放射線被曝が禁忌となる人に用いることはできません。
MRI検査は、CT検査と並んで広く使用されている画像診断の1つであり、放射線でなく磁力(磁気)の作用によって被検者の体内を鮮やかに断面画像へできることが特徴です。なお、MRI検査の精度を高めるために造影剤を使用することもあります。
MRI検査は放射線を使用しないため、CT検査を受けられない人でも検査を受けられる可能性があります。反面、MRI検査機を使用する際は狭い空間へ検査が終わるまで入らなければならず、閉所恐怖症の人や造影剤アレルギーのある人では検査が困難なこともあるでしょう。
胆道がんの検査では、MRI技術を用いて胆管や胆嚢の状態を調べる「磁気共鳴胆管膵管造影(MRCP:Magnetic Resonance Cholangiopancreatography)」といった手法が使われることもあります。
※参照元:胆道がん(胆管がん[肝内胆管がんを含む]・胆のうがん・十二指腸乳頭部がん) 検査(https://ganjoho.jp/public/cancer/biliary_tract/diagnosis.html)患者の体内へカメラやそれに付随した器具を挿入し、映し出される映像を見ながら医師が患者の状態を診察する内視鏡検査も有用です。
胆道がんの検査で用いられる内視鏡検査には様々な種類があります。
どのような内視鏡検査を実施するかは、疑われる癌の種類や症状、患者の体質などを考慮して決定されます。また内視鏡検査で異常や病変が発見された場合、そのまま組織の一部を採取して生検を行うといったこともあります。
※参照元:胆道がん(胆管がん[肝内胆管がんを含む]・胆のうがん・十二指腸乳頭部がん) 検査(https://ganjoho.jp/public/cancer/biliary_tract/diagnosis.html)癌細胞には健康な細胞よりブドウ糖を多く消費する性質があります。そこで、あらかじめ放射性物質(放射性フッ素)を組み込んだブドウ糖を投与しておき、改めて放射性物質をターゲットにして画像診断(PET検査)を行うことで、特定の場所にブドウ糖が集中していれば癌が存在すると想定することが可能です。
なお、通常のPET検査にCT検査を重ねることで精度を高めたものがPET-CT検査です。
生検は、病理医が被検者の組織から採取した細胞や組織片を顕微鏡下で確認し、細胞の形状や特徴などから特定の癌であると確定診断を下すために行います。
画像診断などで明確な癌だと判別できなくとも、適切に生検を実施することで癌の種類や範囲を把握することが可能です。
胆道がんでは内視鏡検査と併用して生検を行うことが大半であり、具体的には内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査や経口胆道鏡検査といった内視鏡検査に合わせて実施されます。
その他、手術中に採取した細胞や組織片を生検に回して速やかに診断する「術中迅速病理診断」が行われることもあります。
胆道がんのスクリーニングでは、例えばCT検査による放射線被曝のリスクや、生検で患者の体の一部を切除する侵襲リスクといった課題だけでなく、そもそもスクリーニング自体に懸念されるリスクも重要です。
偽陰性とは、本来は「陽性」として癌の存在が検知されなければならない検査において、「陰性」と診断されてしまうことです。偽陰性になると本来であれば治療を行わなければならない場合でも、癌は存在しないものとして見過ごされ、知らない間に症状が進行してしまう恐れが強まります。
偽陽性は偽陰性の逆であり、陰性となるべき検査で陽性と誤って診断されてしまった状態です。偽陽性ではさらに詳細な検査や生検へ進むこととなりますが、本来では不要な検査などによって患者の体へダメージを与えたり、精神的に過大なストレスを生じさせたりといった問題が生まれます。
検査精度や検査機器の品質向上に伴い、かつては経過観察として未処置とされていたような癌ですら、リスクありとして検出されてしまうことがあります。
医学的に即時の治療が必要な状態でないにもかかわらず、何らかの治療を行って患者の負担を増大させてしまうことを過剰診断と呼びます。
胆道がんの治療を行うことで患者の心身に様々な影響が及ぼされ、それがQOLの低下につながる可能性は無視できません。そのため胆道がんの患者のQOLを高めたり維持したりできるよう、各症状に合わせて適切な対策を講じることが大切です。
胆道がんの症状として代表的なものが「黄疸(閉塞性黄疸)」です。閉塞性黄疸になると体にかゆみが生じたり、尿の色が濃い色になったり、目や皮膚の色が変化するといった症状が現れます。
閉塞性黄疸の原因は胆管の通りが悪化して胆汁があふれることであり、内視鏡を使った胆管ステント留置(ERCP)や経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)といった治療で胆汁の流れを管理することによって、黄疸症状の緩和を目指すことができます。
胆道がんが進行したり、抗がん剤などの影響を受けたりすると、慢性的な痛みや食欲不振、倦怠感といった諸症状が発生することもあるでしょう。
その場合、医師へ相談して鎮痛剤を使用したり、不足しがちな栄養を補助食品で摂取したりといった対策を講じます。
なお、症状が極端にひどい場合は治療法の見直しも考えなければなりません。
胆汁は消化液の1つですが、胆管の機能低下や胆汁の働きの弱体化によって、消化不良を起こしやすくなることも問題です。
そのため消化に良く、栄養バランスのとれた食事を採用することが大切です。
胆道がんによって体力が低下したり、疲労が溜まりやすくなったりすることもあります。体力低下や疲労感の蓄積は気持ちを落ち込ませたり、日々の活動意欲を失わせたりするため、無理のない範囲で体力回復・体力維持に努めることが肝要です。
また少しでも体力を回復しやすくするよう睡眠習慣の改善も欠かせません。
癌は患者だけでなく家族にとっても大きな問題です。そのため患者へのケアはもちろん、家族へのケアも行える体制を整えながら、医師や看護師とも積極的にコミュニケーションを取って意思疎通をスムーズにできるような環境を構築しておきましょう。
以前から肝機能関連検査値上昇、体重減少、食欲不振という変化が身体におこっていました。腹部エコーをすると、肝臓に8センチもの腫瘍がありました。総合病院にて詳しい検査をうけた結果、肝内胆管がんステージ4B。肺転移、リンパ節転移、肝臓にも複数のがん転移がありました。(中略)看護師の友人は病名を聞いたとき泣いてくれたそう。そして遠い道のりを飛んできてくれました。がんが小さくなったと伝えると、心から喜んでくれました。
病院の緩和ケアの看護師さん、薬剤師さんたちも親身になっていつも声をかけてくれ、ありがたく感謝の気持でいっぱいです。
引用元:アストラゼネカ がんになっても
貧血の治療が終了し、医師より以前確認されていたポリープの経過を調べてみましょうということでエコー検査を受け、胆嚢がんと診断され手術することが決まりました。
担当外科医、看護師さんを信じることで気持が楽になり不安が消えたことを覚えています。
引用元:アストラゼネカ がんになっても
当初はひとつの病院・先生にこだわり「この先生に全てお任せしたい」と言い切って聞かなかった母が徐々にセカンドオピニオンなどにも耳を傾けてくれるようになり今の病院を紹介していただき治療中です。
なんでも多角的に考えなければ…と思い知らされました。腫瘍マーカーの値が転院時は高かったのですが今の先生にお願いしてからいくらか落ち着いています。(後略)
引用元:アストラゼネカ がんになっても
(前略)闘病を支えてくれた夫には、感謝しかありません。私の両親の入院手続きから娘の世話、そして私の治療への立ち合いまで、動ける家族が夫しかいない中で、全てを担ってくれました。医療職ではないのに、病理説明の際には専門用語について医師に質問してくれたこともあり、本当に頼りになる存在でした。(後略)
引用元:オンコロ
(前略)30代半ばで胆管がんになり強く感じたのですが、子供もいて、死ぬかもしれないっていうような同じ境遇の人が周りにはいませんでした。でも、カミングアウトしないだけで同じ境遇の方は必ずいるはずなんです。そのような人どうしで繋がったら、子供の事、家族の事、仕事の事など色んな悩みをシェアできると思うんです。そういうネットワークを作り上げたいと考えています。そしてそのネットワークを活用したビジネス化が出来たらよいなと考えています。(後略)
引用元:オンコロ
(前略)精密検査をしてもらったところ、病名は胆管がんと宣告されました。
手術をし、切除することになりました。
5時間の手術予定でしたが、結果終わってみると10時間かかりました。
胆管から十二指腸に入る入口の腫瘍を摘出し、胃、胆嚢、胆管、膵管、十二指腸の部分摘出をするという大手術でした。
術後は順調で、1カ月の入院を経て、現在、抗がん剤を服用しながら自宅療養しています。(後略)
引用元:Caloo
2025年6月30日、日本セルヴィエは厚生労働省に対して、変異型イソクエン酸脱水素酵素1(IDH1)の選択的阻害薬である分子標的薬「イボシデニブ」について、化学療法の後に増悪したIDH1遺伝子変異陽性かつ治癒切除不能な胆道がんへの適応拡大申請を行ったことを発表しました。
臨床試験の対象となった患者はIDH1遺伝子変異陽性の胆道がんであり、さらに既治療もしくは切除不能な転移性癌の患者となっており、申請はそれぞれ海外で実施されたフェーズ3試験のClarIDHy試験(AG120-C-005試験)と、日本人患者を対象とした国内フェーズ2試験(CL2-95031-008試験)の結果にもとづいています。
ClarIDHy試験の結果として、IDH1遺伝子変異陽性の進行胆道がんの患者へイボシデニブを使用したところ、比較検証対象であるプラセボ群よりも無増悪生存期間(PFS)が有意に延長されたことが認められ、全生存期間(OS)に関しても良好と思われるデータ傾向が得られたそうです。
申請が認められれば、IDH1遺伝子変異陽性胆道がん患者にとって治療の選択肢が広がると考えられます。
参照元:がんナビ|既治療のIDH1遺伝子変異陽性の進行胆道癌へのIDH1阻害薬イボシデニブの適応拡大が申請2025年5月30日から6月3日にアメリカのシカゴで開催された「米国臨床腫瘍学会(ASCO 2025)」において、ドイツの研究グループが局所進行切除可能胆道がん(BTC)の患者に対する術前術後のゲムシタビン/シスプラチン(Gem/Cis)の周術期化学療法が、全生存期間(OS)や無イベント生存期間(EFS)などを大きく改善したという研究結果を発表しました。
まず、胆道がんや胆嚢がんにおいて根治を目指せる治療は肝切除のみだと考えられていたものの、治癒的切除を行った患者の5年生存率は20~40%となっており、より効果的な治療法やアプローチの重要性が検証されています。
本研究では胆嚢がんや肝内/肝外胆管がん(ICC/ECC)などの患者を対象として、標準治療とされている切除術と術後アジュバント療法に対して、Gem/Cisの術前介入の有用性などが検証されました。
結果として、標準治療のみを実施したグループに対して、Gem/Cisの周術期化学療法を併用したグループでは全生存期間が2倍に延長されたそうです。
ただし、本研究は患者の登録が想定よりも進まずに少数例での検証となったため、Gem/Cisの周術期治療の有用性は期待されつつも、今後の詳細な検証がさらに必要であるとまとめられています。
参照元:がんナビ|切除可能な局所進行胆道癌に対する術前術後のゲムシタビン/シスプラチンはOS、EFS、R0切除率を大きく改善【ASCO 2025】2025年4月25日~4月30日にアメリカのシカゴで開催された「American Association for Cancer Research Annual Meeting 2025(AACR 2025)」において、相同組換え修復遺伝子変異陽性(HRRm)や相同組換え修復欠損を有する(HRD+)腫瘍の治療として、特にBRCA1/2変異陽性(BRCA1/2m)の腫瘍に対する「オラパリブとペムブロリズマブ」の併用療法が、有用な持続的抗腫瘍効果を現したという研究結果が発表されました。
同研究で対象となったのは承認治療の認められていない、あるいは標準治療を行ったものの効果を得られなかった、HRRmまたはHRD+の癌患者であり、またPARP阻害薬と免疫療法の既往歴のない人々が選ばれています。
具体的には大腸癌や膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、そして胆道癌といった複数の癌が対象となっており、さまざまなHRR変異/HRD陽性の進行固形癌の中でも特に「オラパリブ+ペムブロリズマブ」の抗腫瘍効果が良好に認められた癌の中に胆道癌が含まれていたこともポイントです。なお奏効率の上位5例は胆道癌の他に、前立腺癌や膵臓癌、子宮平滑筋肉腫、そして尿道上皮/膀胱癌となっていました。
参照元:がんナビ|オラパリブとペムブロリズマブの併用は承認治療のないHRR変異/HRD陽性の進行固形癌において有望で持続的な抗腫瘍効果【AACR 2025】2025年1月23日~1月25日に開催された、米国サンフランシスコの「2025 ASCO Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI 2025)」において、胆道がんの術後療法に関する化学放射線療法と化学療法の組み合わせについての臨床研究結果が発表されました。
臨床研究はインドで実施されたフェーズ3試験「ACCELERATE試験」となっており、胆道がんの患者に対して、術後療法として化学放射線療法と化学療法を併用した治療を行ったところ、化学療法のみを実施した患者と比べて無再発生存期間(RFS)の有意な延長は認められなかったということです。
試験対象となった胆道がん患者はpT2以上またはN+で、かつR0/1手術を受けてリンパ節郭清を6つ以上行った術後3ヶ月以内の患者となりました。加えて、放射線療法やゲムシタビン、オキサリプラチンによる既往歴がないことも条件となっています。
結果的に、術後療法として化学療法のみを実施した群と、化学療法に加えて化学放射線療法を実施した群の結果を比較したところ、全生存期間についての有意差は認められず、主要評価項目であった無再発生存期間についても明確な有意差は認められませんでした。
ただし、有害事象の発生については化学療法単独群の方が、化学放射線療法併用群よりも多く出現したそうです。
参照元:がんナビ|胆道癌に対する術後療法としてゲムシタビンとプラチナ製剤の化学療法と化学放射線療法の組み合わせは化学療法単独に比べてRFSを延長せず【ASCO GI 2025】2024年11月20日、アイルランドJazz Pharmaceuticalsは、アメリカの米食品医薬品局(FDA)から、既治療のHER2陽性進行胆道癌に対する抗HER2二重特異性抗体ザニダタマブが迅速承認されたことを発表しました。なお、その承認に先立って2024年に日本で開催された「日本臨床腫瘍学会(JSMO 2024)」においても、日本人のHER2発現進行固形癌患者に対するフェーズ1試験によって、ザニダタマブの有用性や安全性を期待する結果の発表が行われています。
FDAの迅速承認はオープンラベルフェーズ2b試験「HERIZON-BTC-01試験(NCT04466891)」の結果にもとづいて成されたものであり、HER2増幅が認められる局所進行切除不能または転移が認められる胆道がんの患者の中で、ゲムシタビンベースの既往歴を有する患者が対象となっています。
試験では対象患者に2週おきに20mg/kgのザニダタマブ投与を行い、結果的に患者の奏効率が51.6%という数値を得られました。
なお、HER2陽性胆道がんにおける1次治療として、標準治療とザニダタマブを併用した治療の有用性に関する研究も進められていると重ねて報告されています。
参照元:がんナビ|既治療のHER2陽性進行胆道癌を対象に抗HER2二重特異性抗体zanidatamabが米国で迅速承認2025年、ダナファーバーがん研究所はアメリカで発生している消化器がんに関して、若年層ほど発症率が高まっているという分析結果を発表しました。
消化器がんには大腸がんや膵臓がん、胃がんなどの他に胆道がんといった複数の癌が含まれており、神経内分泌腫瘍のような希少癌に関しても該当するデータとなっているようです。
分析結果によれば、若年層における消化器疾患の発症率は最高齢グループ(40~49歳)で最も多いものの、2010年から2019年の間における発症率の増加程度に注目すると、若い世代ほど増加率が顕著になっているという点が重要です。具体的に、15~19歳の大腸癌発生率は3倍以上、20~24歳で2倍近くに増加しており、今後は若年層の癌発生の原因やリスク因子の分析を進めると共に、若年層に対する癌予防の重要性の周知徹底や情報共有が大切であると考えられています。
参照元:海外がん医療情報リファレンス|若年の消化器がん患者が米国で急増2025年6月30日、日本セルヴィエ株式会社は化学療法後に増悪したIDH1遺伝子変異陽性治癒切除不能胆道がんを対象とした「ティブソボ(一般名:イボシデニブ)」の製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことをアナウンスしました。
ティブソボは分子標的薬として変異型イソクエン酸脱水素酵素1(IDH1)を阻害することで、癌細胞の代謝物の産生を抑制して細胞の正常な分化を誘導し、癌の増殖を抑制するという働きを有しています。
今回の一変承認申請は、IDH1遺伝子変異陽性の切除不能・転移性胆管がんの日本人患者を対象とした国内第2相試験「CL2-95031-008試験」の結果にもとづいており、試験ではプラセボ群に対してティブソボで有意に無増悪生存期間が改善されました。
なお、ティブソボは2025年3月27日にIDH1遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病の治療に関して国内製造販売承認を取得しています。
※参照元:オンコロ|【承認申請】ティブソボ、IDH1遺伝子変異陽性の胆道がんに対する一変承認を申請(https://oncolo.jp/news/250703ra01)
2026年4月8日、ファイザーはHER2チロシンキナーゼ阻害薬「ツカチニブ(商品名ツカイザ錠50mg、150mg)」に関して、「化学療法後に増悪したHER2陽性の胆道がん」を含めた治療について製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表しました。なお、ツカチニブはこれに先駆けて、2026年2月19日にファイザーから、化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能または再発乳がんに対して承認を取得したと発表がされています。
これは国際共同第Ⅲ相試験「HER2CLIMB-05」と国際共同第Ⅱ相試験「SGNTUC-019」の結果にもとづいて行われた一変申請であり、前者の試験では無増悪生存期間が有意に延長しており、後者の胆道癌コホートにおいては確定奏効率46.7%という結果が得られています。
安全性に関しては従来の評価と概ね一致しており、安全性の懸念事項について新たに認められるものはありませんでした。
※参照元:MEDICAL TRIBUNE|ツカチニブ、乳がん一次治療後の維持療法と胆道がんで一変申請(https://medical-tribune.co.jp/rensai/articles/?blogid=11&entryid=571525)
2025年9月11日、第一三共は抗HER2抗体薬物複合体「トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)」に関して、治療歴のある進行・再発のHER2陽性固形がんを対象とした申請において、欧州医薬品庁(EMA)で一部変更承認申請が受理されたことを発表しました。
今回の一変申請は、前治療歴のあるHER2発現の進行性固形がんとして胆道がんや膀胱がん、子宮頸がんなど複数の癌患者を対象とした「DESTINY-PanTumor02試験」を含めて、その他にも「DESTINY-CRC02試験」や「DESTINY-Lung01試験」といった合計3種類の第Ⅱ相試験の結果にもとづいています。
なお、トラスツズマブ デルクステカン(商品名エンハーツ)は同年4月24日にもHER2陽性進行・再発固形がんに対する承認事項一部変更承認申請が発表されており、HER2陽性の進行癌や再発癌に対する横断的治療薬としての承認が期待されていました。
※参照元:MEDICAL TRIBUNE|エンハーツ、HER2陽性進行・再発固形がんへの一変申請をEMAが受理(https://medical-tribune.co.jp/rensai/articles/?blogid=11&entryid=569029)
2025年9月10日、サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループはコンパニオン診断システム「オンコマインDx Target Test マルチ CDxシステム」に関して、化学療法後に増悪したIDH1遺伝子変異陽性治癒切除不能胆道がんに対するイボシデニブのコンパニオン診断システムとして、製造販売承認事項一部変更承認申請(9月9日付)を行ったことを発表しました。
コンパニオン診断システムについては適応判定補助対象の癌腫に関して、従来から非小細胞肺がんや甲状腺がんといった癌が承認されており、今回の申請が受理・承認された場合、イボシデニブのコンパニオン診断システムとして胆道がんも対象癌腫に追加されることになります。
※参照元:MEDICAL TRIBUNE|オンコマインDx、IDH1変異陽性胆道がんへのイボシデニブに対する一変申請(https://medical-tribune.co.jp/rensai/articles/?blogid=11&entryid=569012)
2026年4月8日、ファイザー株式会社は抗悪性腫瘍剤(HER2チロシンキナーゼ阻害剤)の「ツカイザ(一般名:ツカチニブ エタノール付加物)」に関して、「HER2陽性の手術不能または再発乳癌に対する1次治療としてのトラスツズマブ、ペルツズマブ及びタキサン系抗悪性腫瘍薬併用投与後の維持療法」と、「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の胆道がん」における製造販売承認事項一部変更承認申請(3月19日)の実施を発表しました。
胆道がんに関する申請は国際共同第2相試験(SGNTUC-019試験)の結果にもとづいており、ツカイザとトラスツズマブを併用した患者は確定奏効率46.7%の良好な結果を示しています。また安全性プロファイルは従来の報告と概ね一致しており、安全上の新たなリスクは認められませんでした。
参照元:オンコロ|ツカイザ、HER2陽性乳がんの1次治療後維持療法および胆道がんで適応追加を申請
2025年12月25日付けの学術誌「JAMA Oncology誌」において、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らによる研究グループの論文として、HER2陽性転移性胆道がんの治療にHER2標的薬「ザニダタマブ」が有用である可能性を示唆する研究結果が発表されました。
ザニダタマブは2024年11月にHER2陽性胆道がんに用いる治療薬としてFDAの迅速承認を受けており、同研究グループが主導したHERIZON-BTC-01臨床試験の最終結果にもとづいて、ザニダタマブがHER2陽性胆道がん患者に対して臨床的意義を有し、持続的奏効を示すことが明らかになりました。
転移性の胆道がんは進行性が高く、標準治療で対処できなかった場合の治療選択肢が極めて限定的です。そのような状況下においてザニダタマブに関連した研究結果は、治療困難とされるHER2陽性胆道がん患者にとって、明確な治療の可能性を示せることにつながると期待されています。
参照元:海外がん医療情報リファレンス|まれな胆管がんにHER2標的ザニダタマブが有望との最終結果が示される
横浜市立大学附属市民総合医療センターでは、難治性かつ治療の選択肢が限られている胆道がんの患者の治療可能性を広げられるよう、がんゲノム医療の技術を活用した臨床研究によって新たな創薬に取り組んでおり、2025年12月1日に同センターの公式サイトで改めて研究の概要やクラウドファンディングによる呼びかけを発表しました。
同研究では、胆道がんのゲノム異常に関連した研究の中で「EGFR増幅」と「PI3K経路遺伝子」の異常へ着目し、他の癌腫で臨床応用されている薬剤の転用とその有効性についての臨床研究を行っています。
具体的には、肺がんの保険承認を受けている「ネシツムマブ(抗EGFR抗体薬)」と「ゲムシタビン(胆道癌治療キードラッグ)」を併用した第2相試験を行い、胆道がん患者に対してネシツムマブが有用であった症例なども報告されています。
またそれらの研究と併行して、腫瘍マーカーとして有用な癌細胞由来遺伝子や物質についての報告も行われていることがポイントです。
参照元:横浜市立大学附属市民総合医療センター|がんゲノム医療の実践を目指して–難治胆道癌に新たな治療選択肢を– 胆道癌の稀少フラクションに対する特定臨床研究と付随研究の実施
スイスの科学雑誌「Cancers」のオンライン版(2025年9月)において、福島県立医科大学の清水広氏や鈴木玲氏らによる研究チームの報告として、胆道がんを対象としたがん遺伝子パネル検査(comprehensive genomic profiling:CGP)におけるリキッドバイオプシーを活用した関連因子検出に関する評価が掲載されました。
CGPは多数の遺伝子異常を評価する科学的手法として承認されていますが、胆道がんの患者では組織から十分な検体量を確保できない場合があり、血液によるCGPが採用されています。しかし血液CGPは組織CGPと比較して遺伝子異常の検出率が低いといった課題もありました。
そこで研究チームは、日本のがんゲノム医療データセンター(C-CAT:がんゲノム情報管理センター)に登録されている全国の胆道癌症例データを活用し、組織CGPと血液CGPの統計的比較を行いました。結果として、血液CGPは全体的に組織CGPより異常検出率が低いものの、肝転移やリンパ節転移、肺転移を有する症例では有意に優れた検出率を示しており、胆道がんの患者の中でも特にどのような人が血液CGPに適性があるか検討する材料となっています。