いちから分かる癌転移の治療方法ガイド

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厚木市立病院

神奈川 放射線治療化学療法手術
厚木市立病院のキャプチャ
引用元:厚木市立病院公式HP
https://www.atsugicity-hp.jp/

神奈川県がん診療連携拠点病院として指定された、厚木市立病院

神奈川県厚木市にあり、2022年3月から神奈川県がん診療連携拠点病院としても指定されている厚木市立病院は、1951年の設立以来70年以上にわたって地域の人々の健康を支えてきた総合病院です。癌患者に対して放射線治療や抗がん剤治療、手術、そして緩和ケアといった様々なアプローチによる治療法を提供しており、さらに癌患者やその家族のための「がんサロン(つくしんぼカフェ)」や「がん相談支援センター」といった施設も併設しています。

専門外来として緩和支持外来やセカンドオピニオン外来、特定の癌の二次検診外来といった部門も設けており、予防から治療、さらにはアフターケアまで幅広い医療サービスを提供していることが特徴です。

厚木市立病院の医師

渡部 通章 副院長/外科系統括診療部長/内視鏡センター長/外来治療室長/患者支援部門長

厚木市立病院の渡部通章医師は、外科部門を統括する診療部長として活躍すると同時に、「神奈川県がん診療連携指定病院プロジェクト」におけるプロジェクトリーダーとして専門医などの医療従事者で構成されたチームを牽引しているドクターです。

プロジェクトチームは2020年8月に発足され、それ以来、従来の癌治療よりも一層にハイレベルな癌治療を提供できるよう、抜本的な医療環境の改善や包括的治療の実践などを目指して活動されてきました。また、2021年からは緩和支持外来やセカンドオピニオン外来、がん相談支援センターといった専門外来の設立にも尽力しており、各診療科の部長や医長などチームメンバーと連携しながら厚木市立病院の癌治療の発展に貢献してきました。

渡部医師個人としても、日本外科学会外科専門医・指導医や日本乳癌学会認定医、日本消化器外科学会専門医・指導医など二桁の専門医資格や指導医資格を取得しており、消化管外科・胸部外科・乳腺外科・内分泌外科といった領域でプロフェッショナルとして活躍しています。

日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会や日本腹部救急医学会、日本消化管学会では評議員や代議員を務めるなど、日本の医療業界を支える組織の役員として後進の育成のみならず、医療業界そのものの発展や医療技術の普及へ力を尽くしていることも重要です。

目次

厚木市立病院の特徴

2022年から県がん診療連携拠点病院として指定された総合病院

設立から70年以上の歴史を有する厚木市立病院では、渡部医師がリーダーシップを取るプロジェクトチームが、2022年に神奈川県がん診療連携拠点病院として指定される以前から活動してきたように、新しい医療の検証や普及などに関しても積極的な姿勢で取り組んでいます。また、その一方で地域医療を支える総合病院としての社会的意義をきちんと見据え、長い病院運営の中で培われてきたノウハウを活かしながら、患者一人ひとりに寄り添った医療サービスを提供していることも重要です。

そのため、単に癌患者の治療を行うだけでなく、患者や家族のサポートに焦点を当てた交流サロンなども開設しており、体の治療からメンタルのケアまで包括的な医療サービスが大切にされていることは見逃せないでしょう。

厚木市立病院の治療方法

放射線治療

初回から「切らずに治す」を目指す放射線治療

厚木市立病院の放射線治療では、「切らずに治す」を診療コンセプトとして掲げ、初回の治療段階から完治を目指して放射線療法を実践しています。また、再発癌や転移癌、以前に癌治療を受けたことのある患者などについても、放射線療法が適応となるかどうかを詳しく検討し、放射線治療医の診断と各種検査結果に則った放射線治療計画をプランニングしてくれることが重要です。

放射線治療そのものは通常およそ15分で終了し、施術を受けている最中に痛みを感じるといった心配はありません。

放射線治療の対象となる癌としては、前立腺癌や乳癌、大腸癌、肺癌といった様々な癌がラインナップされており、それぞれの初回治療などに用いられます。その他にも、骨転移などにおける緩和療法として緩和的照射が実施されることもあるでしょう。

厚木市立病院の放射線照射を受けられる患者は、必ずしも厚木市立病院で癌治療を行っている人に限らず、他の医療機関で治療中の人でも必要に応じて放射線治療を受けられる点も大切です。

実際に自分が放射線療法の適応となるかどうかは、患者支援センターに相談して検討することができま

化学療法

患者が安心して治療に臨める体制を完備

厚木市立病院では放射線療法や手術療法と組み合わせる集学的治療の要素として、抗がん剤などを活用する化学療法・薬物療法にも力を入れています。

癌治療に使用される医薬品としては、癌細胞をダイレクトに攻撃する「殺細胞性抗がん薬」や、特定の分子構造を持つ癌細胞を選択的に攻撃する「分子標的治療薬」、免疫系に関与する癌細胞の機能を阻害して自己免疫による回復を促進する「免疫チェックポイント阻害薬」など、様々な薬物や医薬品が利用されることも特徴です。

なお、ホルモンが増殖要因となるような乳癌・前立腺癌といった癌に対しては、「ホルモン療法薬」を利用した治療も提案されます。

薬物療法に従事する医療チームには、各科の医師や薬剤師の他にも、日本看護協会のがん化学療法看護認定看護師といった抗がん剤治療に精通したスタッフが集結しており、それぞれの専門性を活かした抗がん剤治療をサポートしてくれることは魅力です。また、定期的に症例カンファレンスが実施され、院内や部署内での癌患者や治療に関して情報共有と検討会などが開催されています。

厚木市立病院では外来治療室に薬剤師を配置しており、外来患者への医学的介入についても積極的に行っていることが特徴です。

当院では、安全性や有効性を担保するため、化学療法運営委員会で審査を受けた治療レジメン(抗がん剤、輸液、副作用防止薬などを組み合わせた時系列的な治療計画を指します)でなければ使用できない体制をとっています。
また、ノーベル賞で注目されている免疫チェックポイント阻害薬も採用しています。

引用元:厚木市立病院|薬物療法
https://www.atsugicity-hp.jp/?page_id=21945

その他

がんサロン(つくしんぼカフェ)とがん相談支援センター

がんサロン「つくしんぼカフェ」は、癌患者やその家族らの総合的サポートを目指して開設された交流サロンです。癌サバイバーや介護経験のある家族など、当事者同士が交流しながら互いの経験や悩みを語り合い、ストレスのケアへと役立てています。また、癌治療や病気に関するミニ講座なども開かれており、患者や家族が今に知りたい情報を速やかに、そして正確に伝えられるよう取り組まれています。

つくしんぼカフェへの参加費や申込みといったものは不要となっており、参加や退出も自由なので気軽に相談しやすいことは重要です。

また、ソーシャルワーカーや看護師が中心となって、癌患者や家族の悩みの相談に乗っている「がん相談支援センター」も見逃せません。

がん相談支援センターでは医療従事者から癌治療について説明を受けられる他にも、医療費など経済的な悩みや、普段の生活習慣に関する不安などを相談することが可能です。

厚木市立病院の施術について

厚木市立病院で放射線治療を受ける流れについてまとめました。

放射線治療の流れ

神奈川県がん診療連携拠点病院として指定されている厚木市立病院では、原則として患者による初診予約を受け付けておらず、地域のかかりつけ医を通して紹介と初診予約が行われています。そのため、厚木市立病院で放射線治療を受けたいと望む場合、まずは自分のかかりつけ医に相談して紹介状を書いてもらい、さらに必要な検査や治療についてアドバイスをもらうことが肝要です。

予約後の流れは以下の通りです。

  1. 初診受付
  2. 診察・検査
  3. 放射線治療計画の検討
  4. 照射
  5. 治療後のケアと経過観察

2015年7月からは特に紹介状を持っている方の診察や治療が優先されており、一部の診療科については紹介状なしで治療を受けることができません。

予約方法

初診予約はかかりつけ医が行いますが、予約の変更は患者でも行えます。ただし受付可能な時間帯が限られており、電話の場合は平日の午後3時~午後5時まで、窓口申請の場合は平日の午前8時半から午後5時までとなっています。

治療費について

治療費は治療内容によって異なるため、あらかじめきちんと主治医へ相談して確認しておきましょう。また、紹介状を持っていない場合は初診時に別途7,700円(税込)が「初診時選定療養費」として発生します。

厚木市立病院の基本情報

厚木市立病院
診療科目 内科、循環器内科、消化器・肝臓内科、呼吸器内科、腎臓・高血圧内科、糖尿病・代謝・内分泌内科、脳神経内科、精神科、小児科、外科(消化器外科、呼吸器外科、血管外科、乳腺・内分泌外科)、消化器外科、呼吸器外科、乳腺・内分泌外科、血管外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、麻酔科、病理診断科、救急科、リハビリテーション科
診療時間 15:00~17:00(電話受付時間)
休診日 土・日・祝祭日
所在地 神奈川県厚木市水引1-16-36
電話番号 046-221-1570
ベッド数 一般288床、感染症1床(2023年5月18日調査時点)
年間治療患者数 683人(令和3年度初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数)
対応可能な治療方法 手術療法、薬物療法、放射線治療
設備 CT、MRI、3T-MRI(2023年5月18日調査時点)
URL https://www.atsugicity-hp.jp/