いちから分かる癌転移の治療方法ガイド

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行田総合病院

埼玉 手術化学療法
行田総合病院 埼玉県のキャプチャ
引用元:行田総合病院公式HP
https://gyoda-hp.or.jp/

「がん診療指定病院」として外来診療や入院治療などを提供している、行田総合病院

「断らない医療」を柱に掲げており、救急医療を中心に対応している病院です。さらに在宅医療にも力を入れ、地域医療機関との連携を図りながら住民が安心して暮らせる医療環境づくりを目指しています。

1988年に開院して以来、「地域医療支援病院」「災害拠点病院」「がん診療指定病院」「基幹型臨床研修病院」「救急搬送困難事案受入病院」「日本DMAT隊員養成研修修了施設」「埼玉県急性期脳卒中治療ネットワーク」など多種多様な指定も受けており、多くの方々から頼られる病院を目指して成長を続けています。がん治療だけでなく心臓疾患や外傷、脳卒中など幅広い疾患にも対応しており、地域の急性期医療を担う存在となっています。

行田総合病院の医師

川嶋 賢司行田総合病院 理事長

昭和55年に獨協医科大学を卒業し、40年以上にわたり内科医として医療現場で活躍。現在は行田総合病院の理事長の座に就いています。総合内科や循環器内科を専門領域とし、日本医師会認定産業医の資格などを取得。理事長としての業務だけでなく、専門分野を活かした診療にも対応しています。

目次

行田総合病院の特徴

低侵襲手術ができるよう手術ロボットを導入

行田総合病院は埼玉県北部の「がん診療指定病院」としての役割を担っており、がん治療に関する幅広い治療を提供。外来・病理診断・画像診断などを含めると年間で3,000症例(※1)を超える患者の診療を行い、入院治療に限定した場合でも年間300例(※1)を超える患者の診療に対応しています(2023年5月18日調査時点)。

その治療のひとつが手術であり、2017年に手術支援ロボットを導入(※2)しています(2023年5月18日調査時点)。そのロボット手術を活用し前立腺がん摘出手術や腎がんの部分摘出、膀胱がんの摘出手術、直腸がん摘出手術、胃がん摘出手術といった治療が行われており、2022年度の実績は122例(※3)でした(2023年5月18日調査時点)。

(※1)参照元:行田総合病院公式HP(https://gyoda-hp.or.jp/profile/torikumi/torikumi_gan/

(※2)参照元:(pdf)行田総合病院公式HP(広報誌「そうこう」https://gyoda-hp.or.jp/wp/wp-content/uploads/2020/06/386a6abab26ddcf71cbba94490397ee2.pdf

(※3)参照元:行田総合病院公式HP(https://gyoda-hp.or.jp/jyusin/equipment/davinci/

行田総合病院の治療方法

ロボット手術

手術支援ロボットで精度の高い手術を提供

がん治療のひとつである手術は、切開する範囲によっては体への大きな負担が避けられない治療です。行田総合病院では少しでも患者の負担を軽減するために、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入しています。ダヴィンチを用いることで数センチ程度の小さな切開部分からアームとカメラを挿入できるので、出血量を抑えられるのが利点の一つ。患者にとっては出血量を減らせるだけでなく、術後の回復期間の短縮や、手術の影響による尿失禁・膀胱不全の軽減などが期待できます。

ダヴィンチの特徴

ダヴィンチは、低侵襲な手術の実現を目指して開発された手術支援システムです。鉗子やメスを装着したロボットアームは人間よりも大きな可動性があり、手振れを補正する機能も搭載。人間の手の動きを正確に再現しつつ、より繊細な手術が行えるように開発されています。

またコンソールモニターには立体的かつ高画質な3Dハイビジョンシステムの手術画像が映し出されるため、患部の鮮明な画像を見ながら手術が行えるという特徴もあります。患者の体の負担だけでなく、手術を行う医師の精神的負担も軽減できると、今後の活用に期待が集まっているシステムです。

ダヴィンチを用いて行う手術・症状

ダヴィンチを用いるのは、泌尿器科であれば前立腺摘出術・腎部分摘出術・膀胱腫瘍摘出術です。また消化器外科では直腸切除術・胃切除術があります。ただし保険適応となるのは前立腺摘出術・腎部分摘出術・膀胱腫瘍摘出術・直腸切除/切断術となるため、それ以外の症例の場合は自由診療となるので注意が必要です。また高額療養費制度を活用可能で、自己負担を減らすこともできます。

ダヴィンチ手術とは、アメリカのインテュイティヴ・サージカル社が開発した手術支援用ロボット「ダヴィンチ」を用いた手術のことです。日本では、2006年に東京医科大学が初めて導入しました。導入から10年以上が経過しまして、現在は日本全国に300台近くの「ダヴィンチ」が各種病院、大学に導入され、ダヴィンチ手術は一般的な手術となってきました。

引用元:新百合ヶ丘総合病院
https://www.shinyuri-hospital.com/advanced_medical_technology/davinci.html

化学療法

「腫瘍内科」にてエビデンスに沿った診療を実施

胃がんや大腸がん、膵がん、胆道がんなどの消化器がんをメインに診療にあたっている「腫瘍内科」を開設しています。他にも乳がんや肺がんなど多様ながんに対し、化学療法を中心に療養全般にわたって診療を実施。セカンドオピニオンにも対応しており、がん診療をトータルで相談することができます。また、外来化学療法室も併設しており、抗がん剤投与のスケジュール「レジメン」管理の役割も担っています。

腫瘍内科の特徴としてエビデンスに従った抗がん剤治療が挙げられます。抗がん剤治療は日々著しく進歩しているため、常に新しいエビデンスを治療に採用。従来の抗がん剤治療に加えて、免疫チェックポイント阻害剤を用いたがん免疫療法や、分子標的治療にも対応しています。埼玉医科大学国際医療センター・埼玉県立がんセンターなどの病院とも連携を取り、臨床試験の紹介も可能です。

さらに抗がん剤治療の知識を有する薬物治療の医師・看護師・薬剤師がお互いに意見をディスカッションしながらチームとして診療にあたっています。それぞれの専門的知識を活かし患者の状況に応じたサポートをしてくれるでしょう。化学療法カンファレンスも週に1度実施しており、抗がん剤治療を行っている全ての患者の病状・副作用などについての対策も検討しています。

がん免疫療法とは

人間の体内には異物に対して、その異物を攻撃するという免疫機能が備わっています。がん免疫療法とは体内にある免疫細胞を用いた治療のことで、手術・放射線治療・化学療法に次ぐ「第4のがん治療」とも呼ばれています。体内にある免疫細胞を用いて攻撃を行うので、副作用が少ないのが特徴の一つ。ただし免疫療法は一部の治療でしか保険適用とはならず、多くのケースで自由診療となるので費用面の負担が大きいというデメリットもあります。

分子標的治療とは

従来の薬物療法で用いる薬剤は異常をきたしている細胞だけを攻撃するのではなく、正常な細胞に対しても攻撃してしまうデメリットがありました。分子標的薬は病気に関する特定の分子だけに攻撃できる薬剤です。正常な細胞にほとんど影響を与えないので、薬剤を服用したときの副作用を抑えられるというメリットがあります。ただし、がん細胞に特定の標的分子がない場合は効果が得られないので、分子標的治療が行えるかどうかは主治医に確認が必要となります。

抗がん剤は注射薬もしくは内服薬がほとんどで体の中の悪性の細胞(がん細胞)の増殖・がんの進行をおさえます。抗がん剤治療は化学療法とも呼ばれ、1940年代から行われていて、抗がん剤の種類もどんどん増えており、その効果も確実に高まっています。近年では、がん細胞だけが持つ特徴的なを分子を標的にした新しいタイプの薬である分子標的薬が登場しました。しかし、抗がん剤は副作用も伴います。抗がん剤の強い効果を期待して、たくさんの量の抗がん剤を使用すると副作用も強まることになります。抗がん剤はがん細胞だけではなく正常な細胞にもダメージを与えるからです。分子標的薬も正常細胞にまったく作用しないというわけではなく、一部の分子標的薬には副作用があることが報告されています。また、抗がん剤の効果および副作用には、たとえ同じ病気の種類であっても個人差があります。抗がん剤にはそれぞれ推奨投与量が決まっており、副作用の対策を十分に行いしっかりとした治療が継続できるように努めます。

引用元:名古屋大学医学部付属病院
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/surgery2/clinical/digestive/anti/about/#:~:text=抗がん剤は,確実に高まっています。

腫瘍内科で対応できるがんとは

腫瘍内科で対応できるのは、胃がん・膵がん・大腸がん・担がん・肝臓がんなどの「消化器がん」や肺がん・頭頸部がん・乳がん・軟部腫瘍・原発不明がんなどです。前立腺がんや膀胱がん、腎がんなどの泌尿器がんに関しては泌尿器科で対応しています。また子宮がん・卵巣がんなどの婦人科がんをはじめ皮膚悪性黒色腫などの皮膚がんや脳腫瘍に関しては対応も可能ですが、ほかの専門的な病院と協力が必要になることもあるでしょう。まずは対応できるかどうかを一度相談してみることが大切です。

緩和ケア

緩和ケアにも対応したトータルケア

行田総合病院では緩和ケアチームを立ち上げており、入院患者だけでなく地域の開業医とも連携を深めながら在宅医療にも注力しています。そのため患者の希望に合わせたサポートを行ってくれるでしょう。患者の状況によっては抗がん剤治療の際に手術が必要となるケースもあります。行田総合病院のがん薬物療法担当医は消化器外科の知識も有しているため、外科的手術にもスムーズな対応が可能。また消化器がんの手術・抗がん剤治療まで同じ医師がそのまま治療できる体制となっていることは、患者にとっても不安なく治療継続ができるという魅力があります。

行田総合病院の施術について

行田総合病院で治療を受ける流れについてまとめました。

治療の流れ

地域医療支援病院として指定されている行田総合病院では、全ての患者に対して近隣のクリニック・診療所での受診をはじめに推奨しています。クリニック・診療所での治療が難しい場合は、かかりつけ医から紹介状を取得した上で、行田総合病院で治療を受ける流れとなります。

紹介状がなくても診療を申し込むことは可能ですが、基本的に紹介状を持っている患者の診療が優先されるため、待ち時間が生じる可能性があります。また、紹介状がない場合は、初診時に診療費とは別に選定療養費7,700円(税込)がかかります。

具体的な治療の流れは以下のようになります。

  1. 初診受付
  2. 診察・検査
  3. 会計
  4. 薬の受取(処方箋のある方のみ)

予約方法

紹介状をお持ちの方は、地域医療連携室へ電話にて予約を行います。

《予約方法》

電話:048-564-2537

治療費について

治療費に関しては、直接病院へお問い合わせください。

行田総合病院の基本情報

社会医療法人壮幸会 行田総合病院
診療科目 内科、循環器内科、消化器内科、消化器外科、呼吸器内科、腎臓内科、神経内科、リウマチ科、外科、肛門外科、整形外科、脳神経外科、血管外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、小児科、麻酔科、放射線科、病理診断科、リハビリテーション科
診療時間 【受付時間】8:30~12:30/14:30~17:30
休診日 日曜・祝日
所在地 埼玉県行田市持田376
電話番号 048-552-1111
ベッド数 504床(2023年5月18日調査時点)
年間治療患者数 2022年度手術件数 636件
対応可能な治療方法 手術治療、化学療法
設備 Da Vinci(手術支援ロボット)、血管連続撮影装置(バイプレーン・シングルプレーン)、MRI、320列エリアディテクターCT、80列マルチスライスCTなど(2023年5月18日調査時点)
URL https://gyoda-hp.or.jp/