いちから分かる癌転移の治療方法ガイド

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日本医科大学 武蔵小杉病院

神奈川 手術 放射線治療 化学療法
日本医科大学 武蔵小杉病院のキャプチャ
引用元:日本医科大学 武蔵小杉病院公式HP
https://www.nms.ac.jp/kosugi-h.html

患者の状態に合わせたテーラーメイド治療を行う日本医科大学 武蔵小杉病院

神奈川県川崎市にある日本医科大学 武蔵小杉病院は、1937年の開設から85年の歴史の中で地域の中核病院として多くの癌患者や転移癌患者の治療をサポートしてきました。患者の体質や癌の状態に合わせたテーラーメイド治療を提供し、患者のQOL向上にも貢献しています。

日本医科大学 武蔵小杉病院の医師

村松 博之日本医科大学 武蔵小杉病院 放射線治療科部長

村松 博之医師は、日本医科大学 武蔵小杉病院の放射線治療科において部長を務める放射線治療の専門家であり、また日本医科大学において准教授として後進の育成にも尽力しているドクターです。日本医学放射線学会放射線科専門医と指導医の資格を有しており、Elekta社製Linacなどを使用した高精度放射線治療を提供。また、各科との連携はもとより紹介元のドクターとも密な連携を図り、患者にとってベストな治療を目指しています。

なお、同病院の放射線科には日本医学放射線学会の放射線診断専門医や日本核医学会の核医学専門医といった資格を有する画像診断の専門家も所属しており、それぞれの得意分野を活かしながらチーム医療体制が構築されている点も見逃せません。

目次

日本医科大学 武蔵小杉病院の特徴

個々の患者の状態や癌の内容に合わせたテーラーメイド治療

日本医科大学 武蔵小杉病院は、神奈川県川崎市のエリアにおける中核病院として機能しており、さらに総合病院としての価値だけでなく重症患者を専門に扱う救命救急センターといった専門部署を併設しています。放射線科や緩和ケア科の他にも、皮膚がんセンターや外来化学療法室、内視鏡センターといったジャンル特化型の部署を中央診療部門として開設しており、より患者の状態に合わせたピンポイントの医療サービスを提供していることも重要でしょう。

高精度放射線治療装置「リニアック」や手術支援ロボット「ダヴィンチ」といった医療機器の導入も積極的に行っており、新しい医療界の情報や環境に対してアンテナを広げていることもポイントです。

日本医科大学 武蔵小杉病院の治療方法

放射線治療

患者の幅広いニーズへ応えられる放射線治療

日本医科大学 武蔵小杉病院では放射線照射装置としてリニアックを導入しており、放射線科における様々な画像診断に加えて、緩和医療や外科治療の補助、皮膚癌治療のサポートなど複数の目的で放射線照射治療を実施しています。

どのような条件において放射線治療を実施しているかは患者ごとに診断及び判断されており、常にそれぞれの患者の要望やメリットを考慮しながら、患者に対して最大限に治療効果を発揮できることを目指してテーラーメイドの治療プランの考案が追求されていることも重要です。

なお、放射線治療と抗がん剤治療(化学療法)を組み合わせた治療を実践されることもあり、希望や不安、疑問などが生じた際には速やかに主治医へ相談することが推奨されています。

また、患者さまの症状を緩和させるために、場合によっては、放射線治療を行ったり、腸閉塞の際には、バイパス手術を行ったりします。これらの治療も緩和医療の範ちゅうに含まれます。腫瘍内科では、緩和ケアチームや各医療チームと連携しながら積極的に実践していきます。

引用元:日本医科大学 武蔵小杉病院|腫瘍内科|診療内容
https://www.nms.ac.jp/kosugi-h/section/oncology/guide.html

リニアックのはたらき

リニアックは一般的な外照射から、強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線治療(SRT)といった、高精度放射線治療を行うことのできる高エネルギー放射線治療装置です。

従来の放射線照射では癌の周囲から同一強度の放射線を照射し、患部で放射線を集中させることで最大限の治療効果を発揮させるといったシステムが活用されてきましたが、いびつな形状の癌などによっては方向によって放射線の照射効果が減少してしまうこともありました。一方、強度変調放射線治療では事前に診断されている癌の形状やサイズに合わせて、適切な強度に調整された放射線を照射できるようになっており、患者の健常な細胞や組織への被曝ダメージを抑えつつ、癌細胞への治療効果を追求することができるようになっています。

リニアックで利用する放射線は、電子を加速させる電子線。それを金属にぶつけることによって発生する高エネルギーX線の2種類を使用します。 当院のリニアックでは病気の種類や場所(深さ)によってエネルギー強度を任意に変更できエックス線、電子線などの放射線を使い分けることで適切な治療が行えます。

引用元:福岡和白病院|放射線治療とは?
https://www.f-wajirohp.jp/shinryouka/radiation/linac

リニアックによる治療が適用される癌

リニアックによる放射線治療は、全身の癌に対して有効性があるとされていますが、基本的にどの部位へ照射される場合も、事前のCT画像診断によって癌について正しく診断し情報収集していることが必要条件となっていることも重要です。

日本医科大学 武蔵小杉病院では日本医学放射線学会 放射線診断専門医の資格を有する医師が複数活躍しており、実際の治療時に最大限の治療効果を目指せるように事前診断や画像検査の品質向上に取り組まれていることがポイントです。

化学療法

化学療法を専門的に取り扱う外来化学療法室

日本医科大学 武蔵小杉病院では、抗がん剤を活用して癌治療を行う専門部署として、外来化学療法室を2007年に中央診療部門へ開設しています。

かつては各診療科で個別に行われていた化学療法を、外来化学療法室へ集約して一元管理することで、より精密かつ正確な抗がん剤治療を患者のニーズに合わせて提供できるようになりました。

日本医科大学 武蔵小杉病院の外来化学療法室には電動リクライニングチェアが8台と、4床のベッドが導入されています(2023年5月18日調査時点)。

外来化学療法室の化学療法が適用される癌

外来化学療法室では全診療科と連携して、患者の状態に合わせた抗がん剤治療のプランニングや実践を行っています。対象となる疾患は胃癌や大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌など多種多様な癌が挙げられており、さらに癌として認定されていない腫瘍などについても治療できる場合があることも重要です。

外来化学療法室では化学療法に関して理解や安心を提供できるように資料も用意されており、少しでも不安や疑問が生じた場合は担当スタッフへ相談して質問することができます。

ロボット手術

手術支援ロボット「ダヴィンチ」による低侵襲外科治療

日本医科大学 武蔵小杉病院では2022年度から、外科治療を行うための医療機器として手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入しました。

従来の外科治療(手術)では、執刀医が直接に患者の体へメスを入れていたのに対して、ダヴィンチを活用した手術では外科医が直接に患者の体へ触れることなく、複数のロボットアームを備えたダヴィンチが患者の体へ触れて手術を行うことが特徴です。

医師はコンソールボックスに表示される3D画像を見ながら、ダヴィンチのロボットアームをリモートコントロールすることで患者の体へアプローチし、アームに取り付けられたカメラを通じて患部の拡大や確認を行っています。

また、ロボットアームの制御システムには外科医の手技をサポートする機能が組み込まれており、人間の手では実現困難とされる精密さで手術を行えることも特徴です。

ダヴィンチによる手術は、従来の開腹手術と同等の治療効果でありながら、内視鏡を活用した手術と同レベルの低侵襲性を実現することが可能とされており、患者へのダメージを抑えながら積極的な治療を進められる点でメリットがあります。加えて、前立腺の裏側など、従来の術式では直接に視認することが困難だった部位を目で見て手術できるようになったことも見逃せません。

ダビンチによる手術は、鉗子やカメラなどを医師が直接的に操作するのではなく、ロボットアームに付いた鉗子などを、遠隔操作により手術を行います。基本的には従来の腹腔鏡下の手術と同じですが、ダビンチ手術の場合は、手術器具を医師が直接的に操作するのでは無く、術者はコンソールボックスという操作パネルにて3D画像を見ながらロボットアームを操作して手術を行います。このロボットアームですが、人の関節のようになめらかに動きますので、細かい作業も正確に簡単に行う事ができます。

引用元:日本医科大学 武蔵小杉病院|手術支援ロボット「ダビンチ」導入!
http://www.nms.ac.jp/kosugi-h/topics/_14513.html

日本医科大学 武蔵小杉病院の施術について

日本医科大学 武蔵小杉病院で放射線治療を受ける流れについてまとめました。

放射線治療の流れ

診察の予約

放射線科の画像診断などを受ける場合、基本的にはあらかじめ各診療科で診察を受けて、放射線科へ紹介されるという流れになります。ただし、かかりつけ医など医療機関を通して、直接に放射線科へ画像診断を依頼することも可能です。

予約方法

放射線科へ直接に依頼する場合、かかりつけ医や医療機関から電話で予約することができます。また、併せて診療情報提供書を提出し、画像CD-ROMや画像所見報告書などの有無について記載してもらってください。

治療計画の考案と治療

画像診断などの検査によって得られた情報をもとに、改めて主治医と一緒に治療計画をプランニングします。その上で、必要に応じて放射線治療についても実施の有無が検討されます。

予約方法

放射線科へ検査依頼を行いたい場合や、必要な問合せを行いたい場合、同病院の代表電話番号「044-733-5181」へ電話した上で、「放射線科受付」にご連絡ください。

治療費について

治療費は治療内容や検査内容などによって変動しますので、詳しくは主治医へご確認ください。

日本医科大学 武蔵小杉病院の基本情報

日本医科大学 武蔵小杉病院
診療科目 総合診療科、救命救急科、循環器内科、呼吸器内科、腎臓内科、内分泌・糖尿病・動脈硬化内科、脳神経内科、認知症センター、リウマチ・膠原病内科、消化器内科、腫瘍内科、小児科、新生児科、皮膚科、放射線科、放射線治療科、精神科、健康管理科、口腔科(周術期)、消化器外科、心臓血管外科、呼吸器外科、乳腺外科、内分泌外科、整形外科、眼科、女性診療科・産科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、麻酔科、緩和ケア科、脳神経外科、形成外科、小児外科、病理診断科、血液浄化療法センター、感染制御部、外来化学療法室、リハビリテーション室、内視鏡センター、皮膚がんセンター、乳腺センター、足潰瘍治療チーム
診療時間 (受付時間)平日8:30~15:00、土曜8:30~14:00
休診日 日曜、祝祭日、年末年始(12月30日〜1月4日)、創立記念日(4月15日またはその振替日)
所在地 神奈川県川崎市中原区小杉町1-383
電話番号 044-733-5181
ベッド数 372床(2023年5月18日調査時点)
年間治療患者数 令和3年度の全退院患者数:9,465人
対応可能な治療方法 手術治療、放射線治療、化学療法
設備 手術支援ロボット「ダヴィンチ」、電子内視鏡、CT、MRI、DSA、超音波、アルゴンレーザー、LCS、リニアック、ラジオ波など(2023年5月18日調査時点)
URL https://www.nms.ac.jp/kosugi-h.html