「誠意を以って最善を尽くす」という病院づくりを行う筑波記念病院
筑波記念病院は「誠意を以って最善を尽くす」という基本理念のもと、患者さんに「ここへ来て良かった」と感じてもらえるような病院づくりに励んでいます。癌治療において各診療科と放射線部、病理診断科、内視鏡、緩和ケアが連携を取って患者の体調に合わせた治療を実行しているのが特徴です。
また、高齢の患者の腫瘍性疾患に対しては薬物療法や移植医療だけでなく、リハビリテーション科の連携によるリハビリテーションを取り入れ、患者さんの生活の質を維持し、在宅につなげる取り組みを進めています。
ハイスペックのCTやMRIをはじめ血管造影装置、透視装置など充実の機器体制を誇る筑波記念病院において、多くの医師をリードする熟練の放射線診断医。院内で撮影された画像の多くを経験豊富な専門医の視点で読影し、迅速な診断と治療開始に貢献しています。
地域の診療所や病院からも広く検査の紹介を受けていることから、院外の医師からの信頼も厚いことが伺えます。また、超音波指導医・専門医の資格も持ち、超音波画像の診断も得意なようです。
患者さんを直接診ることはなくとも、だからこそ他科の医師に的確な情報を言葉で伝えなければならないというのが信条。機器も技術も絶えず進化を続ける放射線科領域において、常に向上心を持ったドクターです。
筑波記念病院では、全身のさまざまな癌の手術・治療を行っています。放射線治療においては診断を放射線科が、治療を放射線部が対応。各診療科の医師と連携をとって、患者さんの希望や病状に合った治療方法を決定しています。
放射線科はCTやMRI機器で撮影された画像を読影し、病気の診断を行う診療科目です。患者さん1人ひとりに対して数多くの画像を撮影し、それを放射線科医が読影するため、スピーディーで的確な治療が期待できるでしょう。地域の診療所やクリニックからも検査の紹介があるため実績も豊富です。また、画像機器を用いた画像下治療(IVR)も行っています。
放射線部では、放射線科医や看護師と連携をとりながら、診療放射線技師が一般撮影、CT、MRI、マンモグラフィー、超音波装置、核医学といったさまざまな画像診断装置を使って検査を行い、放射線科の診断に寄与。治療においては一般的な高エネルギー放射線治療の他に、画像診断を行いながら経皮的穿刺術を行うIVRも導入しています。
検査に関しては、消化管内視鏡、呼吸器内視鏡、肝胆膵内視鏡を実施。消化管と肝胆膵の内視鏡では、経鼻内視鏡や鎮静下での内視鏡検査を行うなど患者さんの苦痛を軽減する取り組みを進めています。気管支内視鏡検査では、ファイバースコープで気管や気管支を直接観察。日本呼吸器内視鏡学会認定施設で、呼吸器内科・外科の医師が検査を担当するため、さまざまな症例の診断が可能です。
筑波記念病院では、高エネルギー放射線治療装置を用いた放射線治療を行っています。高エネルギーのX線や電子線を放射する装置で、さまざまな方向から性格に照射できるのが特徴です。治療目的や病状によって担当が治療方法や照射回数を決定しますが、この治療法は週5日間の照射を数週間かけて実施します。癌細胞を死滅させるのに不足の無い放射線量を照射できるのに対し、正常な細胞には十分な回復時間を与えることができるため、正常組織を壊すことなく治療を進めることができるでしょう。
また、X線透視装置やCT、超音波といった画像診断を行いながら、カテーテル操作や経皮的穿刺術を利用したIVRも導入。体内の状態をリアルタイムに観察しながら、カテーテルや針を消化管や胆管などの臓器に進め、病変部の治療を行うのが特徴です。穿刺、詰める、拡張するなどの手技がベースとなっています。身体を広範囲に切開する必要がなく、患者さんの身体への負担が比較的軽いため、繰り返し治療をしなければならない患者さんや全身状態が芳しくない患者さんにも施行可能です。
さらに、外科的治療のみならず抗がん剤による化学療法にも力を入れているでしょう。入院よりも外来での治療を勧めており、外来化学療法室では患者さんが快適に治療を受けられるよう環境を整えています。抗がん剤による化学療法は、一部にしか効果の無い手術と比べて全身への効果が期待できるため、転移した癌の治療に有効です。
筑波記念病院は院内に化学療法センターを併設しており、主に消化器や呼吸器、血液領域のがんに対して抗がん剤や分子標的治療薬などを使用した通院による化学療法を行なっています。これまで多くの化学療法を実施しており、各領域の医師と化学療法の経験が豊富な薬剤師、看護師による安全性の高い治療を心がけています。
消化器領域では食道がんや胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆道がん、肝臓がんなどに対して積極的な化学療法を実施。ガイドラインに基づいた新しい化学療法に加えて、患者さん一人ひとりと相談しながら体調や病状に合わせた治療を行ないます。また、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患に対する生物学的製剤の投与も同センターで実施しています。
呼吸器領域では小細胞肺がん全般に加え、がんが進行して転移も伴うステージⅢ、Ⅳ期の非小細胞肺がんも化学療法の対象です。肺がんに対する化学療法の治療成績が向上している昨今、同院でもガイドラインに基づいた抗がん剤、分子標的治療薬の投与を行なっています。初めて化学療法を導入する患者さんは入院が必要ですが、その後は副作用や安全性を確認したうえで通院の化学療法が可能となります。
血液領域のがんは白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などが代表的です。同センターではとくに通院による化学療法を行なうケースが多い悪性リンパ腫と多発性骨髄腫を中心に、抗がん剤と分子標的治療薬を組み合わせた多剤併用化学療法などを行なっています。副作用に対する輸血や制吐剤投与、白血球を増やす治療などの支持療法も同センターで実施可能です。
2019年の消化器外科における治療実績は、結腸癌の88件、直腸癌61件、胃癌38件、胆管癌12件となっています。呼吸器外科での治療実績は、肺癌112件、乳癌7件です。その他にも各診療科にて、子宮頸がん21件、皮膚癌3件と報告されています。
※放射線治療による実績は、公式HPに掲載がありませんでした。
筑波記念病院で放射線治療を受ける流れについてまとめました。
筑波記念病院では、以下のような流れで放射線治療を行っています。
筑波記念病院では、患者さんの待ち時間短縮のために予約制を導入しています。そのため、事前予約が必要です。予約は電話でのみ受け付けているとのこと。なお、紹介状を持っていない場合は、原則として医師の指定ができません。
外来予約受付時間は、月曜~金曜8:00~16:30、土曜8:00~12:00となっています。
はじめに各診療科の医師により診察を行い、治療目的や方法などについて説明。放射線治療のスケジュールを提案した後、検査に移ります。
検査室に移って固定具を準備。治療を行う部位の固定具を使い、CT撮影などを行います。また、治療する時の位置合わせとして、皮膚にマーキングを行うこともあるようです。
撮影された画像は放射線科医が読影し、各診療科の医師へレポートとして報告されるため、診察及び検査結果をもとに具体的な治療計画を決定していきます。
通常、治療計画の翌日以降に治療を開始。初回照射時は治療する部位の位置確認を行うため、治療が終わるまでに30分以上かかります。2回目以降は20分程度です。毎回マーキングの確認とX線撮影にて、位置合わせを実施しているでしょう。
医療法人社団筑波記念会 筑波記念病院 | |
---|---|
診療科目 | 内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、血液内科、神経内科、糖尿病・内分泌代謝内科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、外科、脳神経外科、心臓血管外科、呼吸器外科、消化器外科、整形外科、形成外科、小児科、婦人科、精神科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、病理診断科 |
診療時間 | 月曜~金曜8:30~12:00/13:30~16:30土曜8:30~12:00 |
休診日 | 日・祝・年末年始 |
所在地 | 茨城県つくば市要1187-299 |
電話番号 | 029-864-1212 |
ベッド数 | 487床 一般病床:387床(ICU 8床 回復期リハビリテーション病棟 52床) 療養病床(医療保険適用):100床(地域包括ケア病棟 49床) |
年間治療患者数 | 要問合せ |
対応可能な治療方法 | 手術療法、放射線療法、内視鏡的治療、化学療法など |
設備 | X線CT装置、MRI装置、血管造影装置、透視装置、超音波検査装置、核医学検査装置、乳房撮影装置など |
URL | https://tsukuba-kinen.or.jp/ |