ご高齢の方でも安心して治療が受けられる環境
東京都健康長寿医療センターは、小児科、産科関連の疾患を除きほぼ全ての疾患に対応できる急性期病院です。がん治療に関しても、化学療法科や緩和ケア科、がん相談支援センターなど専門医が治療を行う環境が整っています。
化学療法科では、高齢化社会を迎えて罹患者数が増加している「悪性リンパ腫」や「多発性骨髄腫」を中心に対応しています。治療は、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本血液学会血液専門医・指導医が治療にあたってくれます。近年、悪性リンパ腫に関しては、新薬が数多く登場しており徐々に治療成績も改善しているそうです。
東京都健康長寿医療センターの緩和ケアには、外来で緩和ケアを行う方法と入院によって緩和ケアを行う2通りの方法があります。どちらの緩和ケアでも患者が希望する過ごし方について親身に相談にのってくれます。
同センターは完全予約制となっているため、初診の際は予約受付番号に電話をする必要があります。その際、紹介状がある場合はその旨を伝え持参しましょう。紹介状が無い場合は、別途1,400円の費用が発生します。
東京都健康長寿医療センターの治療方法
化学
療法
悪性リンパ湯や多発性骨髄腫を中心に治療にあたる
東京都健康長寿医療センターでは、悪性リンパ腫や多発性骨髄腫を中心に治療にあたっています。近年、高齢者の方に増加している疾患ではありますが、年齢制限は設けておらず若年者の患者にも対応しています。また、クリーンルームを10床完備しているため、外界からの感染を予防する体制も整っています。
また、血液専門医が在籍しており、入院中の患者だけではなく、外来通院中の患者についても、カンファレンス等で治療方針を検討しているそうです。
緩和ケア科
治療
外来型と通院型の2つの緩和ケアを提供
東京都健康長寿医療センターでは、外来型と通院型の2つの緩和ケアを導入しており、病により身体的、精神的苦痛以外にも老いによるさまざまな苦痛を和らげる取り組みを実施しています。具体的には、緩和ケア外来では定期的に外来に通院しながら、患者の痛みや呼吸困難などの症状を和らげるための放射線治療の併用の提案、副作用の度合いを観察し、抗がん剤治療のサポートをするのもその役割の1つです。また、緩和ケア外来はがん患者だけではなく、心不全や腎不全、慢性呼吸器疾患の患者も受診できます。
緩和ケア病棟では、がん(悪性新生物や腫瘍、肉腫、血液癌)の方を対象に緩和ケアを行っています。がん以外の病気の方は緩和ケア病棟は入院できませんので、あらかじめ確認しておきましょう。
がん相談支援センター
がん相談支援センターは無料で利用できる
東京都健康長寿医療センターには、がん相談支援センターが併設されています。患者や家族さま、地域の方々など、誰でも無料で利用することができる相談窓口です。がん治療にかかる費用や不安、福祉や介護サービスの利用、緩和ケアについてなど、看護師やソーシャルワーカーが相談にのってくれます。相談時間は、平日9時から17時までとなっています。がん治療は、本人だけでなく支えとなる家族にとっても不安や負担が付きまといます。相談できる窓口は積極的に利用して、治療に専念できる環境を作っていくことが大切です。